長谷川竜也(川崎フロンターレ) (C)J.LEAGUE 長谷川竜也(川崎フロンターレ) (C)J.LEAGUE

好カード揃いの『2020明治安田生命J1リーグ』第2節にあって、ひと際注目を集める試合である。川崎フロンターレ×鹿島アントラーズ。2017・2018年リーグ覇者と20冠の常勝軍団の対決である。

開幕戦はともに無得点に終わった。2月22日、川崎Fはサガン鳥栖に19本ものシュートの雨を降らせながらスコアレスドローに終わった。だが、1週間前の『Jリーグ YBC ルヴァンカップ』第1節ではレアンドロ・ダミアンの先制弾に長谷川竜也と小林悠のそれぞれ2得点と5‐1で清水エスパルスを粉砕。中断期間中に2017年得点王の小林が戦線離脱したが、6月17日・FC町田ゼルビアとの45分×3のトレーニングマッチで5-0、6月20日・対戦相手非公表の45分×4の練習試合で7‐0と新布陣の4‐3‐3でも変わらぬ破壊力を見せる。

一方の鹿島は深刻だ。開幕戦で開始早々にスルーパスで抜け出した右MFファン・アラーノが強烈なシュートを放つもポストを叩き、跳ね返ったボールを左MF和泉竜司が詰めるも再びポストに嫌われ、その跳ね返りを左足に当てるもゴールをとらえなかった。いきなりの決定機を逃した鹿島はその後、広島のショートカウンターの餌食となり、0-3で大敗発進となった。鹿島は1月28日の『ACL』プレーオフ・メルボルン・ビクトリー戦で0-1、2月16日の『ルヴァンカップ』第1節・名古屋グランパス戦も0-1と公式戦3試合連続無得点に終わったのだ。6月13日のアルビレックス新潟とのトレーニングマッチでも45分×2の1本目は0-1だったが、30分×2の2本目は2‐0、6月20日・FC町田ゼルビアとの45分×4の練習試合はオウンゴールで1‐0とした(6月27日の横浜FCとの練習試合は完全非公開)。

リーグ戦での対戦成績を振り返ってみても、川崎Fが16勝7分9敗と唯一鹿島から勝ち越している。しかも直近8試合で負けなし、5勝3分と圧倒する。

追い風はホームチームに吹くも、指揮官の反応は対照的だ。大事なリスタートの一戦を前に、川崎F・鬼木達監督が「“やっぱり鹿島は鹿島で変わらない”というのが、僕の中ではずっとある」と警戒を深めれば、鹿島・ザーゴ監督は「勝負は蓋を開けるまでわからない。ただ、練習で出せている自信を、ピッチで表現できればいい結果になる」と自信を覗かせた。

果たして、川崎Fがホームで勝利を手繰り寄せるのか、鹿島がここ一番の強さを発揮するのか。『明治安田J1』第2節・川崎F×鹿島は7月4日(土)・等々力陸上競技場にてキックオフ。試合はリモートマッチ(無観客試合)で開催。試合の模様はNHK BS1にて生中継、DAZNにて生配信。

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