マルコス・ジュニオール(横浜F・マリノス) (C)J.LEAGUE

チャンピオンが苦しんでいる。7月8日に後半のアタッカー陣3枚同時投入から湘南ベルマーレを3-2と逆転し今季初勝利を挙げたが、7月12日はFC東京にハイラインの裏のスペースをカウンターで狙われて1-3、7月18日には開幕4連敗、わずか1得点にとどまっていた鹿島アントラーズに攻撃時のボールロストが響き2-4と横浜F・マリノスのエンジンがなかなかかからない。わずか5試合、されど5試合。1勝1分3敗で『明治安田生命J1リーグ』14位に沈んでいる。

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前節2ゴールを挙げたマルコス・ジュニオールは「いいサッカーはしていると思う。攻撃的なサッカーをしているのだから、失点してしまうのは仕方がない部分はある」と前向きな姿勢を見せつつ、「今年我々と試合をするチームは、昨年よりも強い意識で倒しに来ている。我々のサッカーをしっかり勉強して、よりディフェンシブに来たり、カウンターを狙って来るので、やりにくさはある」と相手の変化を口にした。

指揮官の言葉はもっとシンプルだ。アンジェ・ポステコグルー監督は「自分たちのミスからの失点が敗因。あれだけミスをしてしまうと、やはりゴールを奪われてしまう。フィジカルうんぬんではなく、自分たちが簡単にボールを失ってしまった」と鹿島戦を振り返った。

13年ぶりのJ1の舞台で戦う横浜FCも、自らのサッカー哲学を貫く。人数をかけて引いて守ってカウンター勝負なんて、弱者の戦法は取らない。下平隆宏監督のもと、最終ラインからじっくりボールをつなぎ、相手のスキを見つければスピーディにサイド攻撃を展開する。

再開となる第2節は北海道コンサドーレに1-2と競り負けたが、第3節は柏レイソルを相手に攻守で優位に立ち3-1、第4節・ベガルタ仙台戦は試合終了間際の劇的ゴールで連勝と思われたが、ノーゴール判定で1-1。前節は川崎フロンターレに真っ向勝負を挑み、1-5と玉砕した。

川崎F戦後、下平監督は「結果は大敗になってしまったが、途中までは素晴らしいゲームができた。ネガティブになるような結果だが、内容はポジティブな部分の方が多い」と満足の色を見せた。

リーグ戦での直接対決は13年前に行われ1勝1敗だが、横浜FMの8-1大勝劇は強烈な印象を残している。さらに『天皇杯』では2012・2018・2019年といずれも3回戦で対峙し、3試合とも横浜FMが2-1で勝ち上がっている。

自らのスタイルをピッチ上で具現化し、結果も手にするのはどっちだ。『明治安田J1』第6節・横浜FM×横浜FCは7月22日(水)・日産スタジアムにてキックオフ。試合の模様はNHK BS1にて生中継、DAZNにて生配信。