「ツイン・ピークス The Return」で主人公のクーパー捜査官を演じたカイル・マクラクラン

 1990年代に大ブームを巻き起こした伝説的テレビドラマの25年ぶりの続編「ツイン・ピークス The Return」の放送を記念して、主人公のクーパー捜査官を演じたカイル・マクラクランが来日。12日に東京都内で記者会見が行われた。

 「ツイン・ピークス」は、のどかな田舎町ツイン・ピークスで起きた殺人事件を巡って、FBI捜査官クーパーがその真相に迫ってゆくミステリー。鬼才デヴィッド・リンチ監督ならではの謎めいた映像世界と、強烈な個性の登場人物たちが繰り広げる物語が話題を呼び、世界中で大ブームを巻き起こした。 その最終話にあった「25年後に会いましょう」の言葉通り、2017年に復活を果たした続編が、「ツイン・ピークス The Return」である。

 久しぶりの来日となったカイル・マクラクランは、「記憶にある通り」という東京の印象について、「清潔な町で、まるでツイン・ピークスのようです。日本人の温かいおもてなしは世界一」と満足そう。

 放送前のため、ストーリーについて多くは語れないとしながらも、その口からは「郷愁を呼ぶよりも、新しいストーリーが見られる」、「僕は幾つかの役を演じている」、「誰もが予想できなかった展開」と、断片的ながら期待を煽る言葉が次々と飛び出した。

 また本作は、全18話をすべてデヴィッド・リンチが監督しており、全話の撮影を終えてから18話に分割するという異例の制作スタイルが特徴。複数の監督が参加した前シリーズよりも、さらに濃密な“デヴィッド・リンチ・ワールド”が味わえる。リンチと長年の信頼関係を築いてきたカイルも、「一番興奮したのは、デヴィッド・リンチと久しぶりに組めること。18時間、全て彼が演出していることが楽しみ」と語った。

 その一方、前シリーズを知らない視聴者に対しては、「知らなくても楽しめます」と前置きしつつ、「ただし、時間があれば最初の序章と劇場版『ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間』を見ておくと、より楽しめます」とアドバイス。独特なデヴィッド・リンチの映像世界については「オープンな気持ちで見て」と、アピールした。

 続いて、「ツイン・ピークス」ファンのお笑い芸人、椿鬼奴が、前シリーズで“世界一美しい死体”と話題を集めた登場人物ローラ・パーマー風の衣装を纏って登壇。感極まって涙を流す椿に自らのワイナリーで作ったワインをプレゼントするなど、和やかに交流を繰り広げた。

 「ツイン・ピークス The Return」は、7月22日(土)夜9時、WOWOWプライムで全18話が放送スタート。第1話無料放送。毎週土曜夜9:00(二か国語版)/毎週金曜夜11:00(字幕版)