10月22日、『スーパーラグビー』のオタゴ・ハイランダーズへ挑戦する姫野和樹(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)がオンライン記者会見を行った。大きな決断を下した日本代表FWは次のように語った。
「自分の夢である“ラグビーを日本でなくてはならないものにする”ために、自分がチャレンジすることで夢へ近付くと思う。自分の成長という面でも居心地のいい日本ではなく、1からハングリーにチャレンジするために海外挑戦を選択した」
日本代表アシスタントコーチであるトニー・ブラウンが来季からハイランダーズHCを務めるのも決め手になった。
「トニー・ブラウンは僕のことを知っているし、僕に足りないものも知っている。僕を理解してくれる人がいるのはうれしい」
来季は『ジャパンラグビー トップリーグ』は最後のシーズンとなる。スティーブ・ハンセンディレクター・オブ・ラグビーやサイモン・クロンHCには引き留められたが、決心を揺るがなかった。
「(マイケル・)フーパーも来るし、僕の中ではフーパーの存在は大きい。彼から学ぶ機会はなかなかない。来年は日本代表の活動もあるし、再来年には新リーグも始まる。このタイミングでのチャレンジになった」
今回の『SR』挑戦は、1年前の『ラグビーワールドカップ』準々決勝・南アフリカ戦の敗戦が大きく関係していると言う。
「南ア戦までコンディションを維持できなかった。あれだけレベルの高い試合を毎週毎週やるのは初めてだった。(南ア戦を経て)もっともっと強くなりたいという思いが強くなった。『SR』というタフな戦いを毎週やることで成長につながる」
一番磨きたいことを問われた姫野はスキルだと答えた。
「オフロードパスのスキルやサポートコースの位置取りとかを伸ばしたい。客観的に見てうまくないので吸収したい。自分のプレー、ボールキャリアやブレイクダウン、タックルとかの強みも理解してやっていきたい。自分の強みのジャッカルも、大きい選手からしっかり取れるか試してみたい」
1月に開幕する来季の目標はシンプルだ。
「目標は全試合に出場すること。ポジションにこだわりはない。“LOで出てほしい”と言われればLO、“FLで出てほしい”と言われればFL。まず試合に出ることが大事。チームとしては『SR』優勝が目標だと思うので、このふたつが目標。あと、自分のパッションやリーダーシップ。チームを引っ張っていけたらいいなと思っているし、そういう存在になりたいと思っている」
リーチ マイケルからお墨付きももらった。
「リーチには“行くべき”と言われた。“姫野ならやれるから行くべきだ”と。JJ(ジェイミー・ジョセフ日本代表HC)や堀江(翔太)さんもそう」