■Suicaにグリーン券を記憶させて車内でピッ!
実際に普通列車グリーン車の550円区間を利用してみよう。このときの条件は2つ。ひとつは利用日が土日祝日であること。ふたつめは駅などでのグリーン券を事前購入すること、だ。
とある土曜日、総武線(快速)の馬喰町駅から横須賀線の新川崎駅までグリーン車を利用して移動したときの例をみてみよう。
まず大前提として、SuicaなどのICカードに必要な金額をチャージしておくことが必要。駅ホームなどに設置されているグリーン券売機には、「現金での購入はできません」という表示がある。現金の場合はみどりの窓口などで磁気グリーン券(定期券サイズのきっぷと同タイプの券)を購入することになる。
電車が入ってくる5分ほど前、馬喰町駅のホームに設置されたグリーン券売機の前に立ち、Suicaを差し入れる。するとグリーン券購入画面が表示され、目的地までの路線の選択(横須賀線)、下車駅の選択(新川崎)と続き、Suicaにチャージされている金額から550円が差し引かれ、「Suicaにグリーン券情報を記録しました」と表示されてSuicaカードが戻ってくる。
いま手にしているこのSuicaには、550円ぶんのグリーン券グリーン券情報、つまり利用日(当日限り)・利用区間(馬喰町→新川崎)・利用料金(550円)が記録されているというワケ。
これを持っていざグリーン車の車内に入っていく。JR東日本の普通列車のグリーン車は、そのほとんどが2階建て車両となっていて、「眺めがいいほうがグーね」ってことで、2階席をチョイス。(あえて1階を選ぶ人もいます!)
さらにこんどは座席をチョイス。座席の上方(頭上)に、緑や赤のランプが並んで要るのがわかる。これが緑だと「空席」、赤だと「利用者あり」という具合で、緑のランプが点灯している席のなかから好きなポジションを選ぶ。
そしてちょっとドキドキする瞬間。「グリーン券情報読取り部」に、手にしてる自分のSuicaをタッチすると、緑のランプが赤に変わる! これで「グリーン券を事前購入したアナタの座席です。馬喰町から新川崎まで座れます」と普通列車グリーン車Suicaシステムが迎え入れてくれたことになる。
これで「私だけの移動空間」が、完成です!