4年前の「Love Like Aloha vol.3」、あの前日の大雨がきっかけで生まれたという「夏が帰る」を、私たちに向かって感情たっぷり込めて歌うと、続く「ジェット」では弾けるイントロに合わせてステージから花火がパンッと飛び出した。aikoは花道を飛び出し、いちばん先のはじっこまで走る。「うしろー!お元気ですかー!」と叫び、曲中にはお客さんとのコール&レスポンスをばっちり決め、アウトロとともに花道を猛ダッシュしてモニターをハイジャンプ!とにかく元気に走りまわり、3曲ぶっ続けで歌ったあとは、「改めまして、皆さんこんばんは!aikoです!暑い中、皆さん、ずっと待っていただき、本当にありがとうございます!」と、4年ぶりにこの場所に戻ってきたこと、今年は雨が降らなかったことなどをしゃべり、みんな暑かったね、とお客さんを思いやる。

そして「今日この記念の一日をみんなといっしょに作りたいと思ってます。ぜひとも皆さん、最後まで力を貸してやってください!いっしょにライブを作りましょう!」といったあとに「ぬけがら」を披露。どこからともなく大きな赤いボールがあらわれて、ブルームーン前夜の月夜を演出する。そして薄紫の光を受けながらの「くちびる」。モニターの上に立って、スウィングしながら響かせるaikoの艶っぽい歌声は、月夜に映えて、うっとりするほどロマンチックだった。

会場全員で恒例の「乾杯!」をしたあと、「こないだね、大好きなひとに会ったんです」と話を始めるaiko。この場所で、このライブをすることを伝え、きちんと「歌っていいよ」って了解を得てきました、と報告したあと始まったのは、桑田佳祐のヒット曲「波乗りジョニー」。本当にうれしそうにピョンピョンしながら歌う彼女に対し、さすがは茅ヶ崎サザンビーチ、お客さんも完璧に一緒に歌っている。そのままメドレーになだれ込み「相合傘」でまたしても花道ダッシュ、「Smooch!」で花道中央ギリギリに立ち歌い、「おやすみなさい」では先ほどあらわれた赤いボールが、サビに合わせて気球になって、内側から光を灯す。あまりの美しい光景に客席からため息がもれる。