『パーフェクト・ブルー』 10月8日~
TBS系 月曜8時 期待度★★☆☆☆
宮部みゆきのデビュー長編「パーフェクト・ブルー」と、短篇集「心とろかすような~マサの事件簿」を原作としたミステリー。主演は瀧本美織。共演は、財前直見、寺脇康文、平山あや、根岸季衣、たんぽぽの白鳥久美子など。元警察犬・マサの声は船越英一郎が担当する。1話完結のスタイルで、全体的な設定はかなりアレンジされそう。この枠では1~3月期にも宮部みゆきの『ステップファザー・ステップ』がドラマ化されたが、脚本、演出、プロデューサー、制作会社までみんな違うので、同じような作りにはならないと思う。シンプルに新米女性探偵と元警察犬のコンビネーションが見どころか。主題歌はこのドラマのために書き下ろされた柴咲コウの「My Perfect Blue」。
『PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん!~』 10月?日~
フジ系 月曜9時 期待度★★★☆☆
仕事も家も携帯電話も失った男が、極貧生活の中で、お金では買えない大切なものを見つけていくコメディ。一文無しになっても明るく前向き生きていく主人公、金田一二三男を演じるのは木村拓哉。二三男のサラリーマン時代の上司で二三男に影響されていく男を中井貴一、かつての同僚で経理部に務める地味な女を香里奈が演じる。出演は他に、藤木直人、夏木マリ、藤ヶ谷太輔、蓮佛美沙子、中村敦夫、升毅、イッセー尾形、前田旺志郎など。サブタイトルのつけ方から木村拓哉っぽさが全開なので、アレルギーのある人にはもしかしたらつらいかも。ただ、チーフDは、『ロングバケーション』ではセカンドで、『HERO』でもチーフとして木村拓哉と組んだ鈴木雅之。コメディといっても、芯の通ったものにはなると思う。ローリング・ストーンズの「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」が、世界で初めてテレビドラマの主題歌として流れる。
『遅咲きのヒマワリ~ボクの人生、リニューアル~』 10月23日~
フジ系 火曜9時 期待度★★★★☆
高知県の四万十川を舞台に描く、男女7人の青春群像劇。出演は、生田斗真、真木よう子、香椎由宇、国仲涼子、桐谷健太、柄本佑、木村文乃、他。就職氷河期に社会人となった、いわゆるロスジェネの若者たちが、もがきながらも花を咲かせていく姿を描く。脚本は、『僕の生きる道』『僕と彼女と彼女の生きる道』『僕の歩く道』の僕シリーズ、『フリーター、家を買う。』などの橋部敦子。大自然をバックに、現代の若者の心情を丁寧に描いてくれそう。ただ、なんでこんな軽いサブタイトルをつけてしまったのかは疑問。まあ、暗くなりがちなテーマでもあるので、主人公のキャラクターを明るく前向きに設定しているのかもしれない。フジテレビとしては、『北の国から』『白線流し』『Dr.コトー診療所』に続く地方ドラマと位置づけているようなので、美しい自然の映像には期待。
『ゴーイング マイ ホーム』 10月9日~
フジ系 火曜10時 期待度★★★★★
映画『誰も知らない』の是枝裕和が、脚本・演出を全話担当するホームドラマ。出演は、阿部寛、山口智子、民放地上波の連ドラは10年ぶりとなる宮崎あおいの他、西田敏行、吉行和子、夏八木勲、りりィ、YOU、安田顕、阿部サダヲ、新井浩文、バカリズムなど。キャストだけでも注目度は高いが、内容的にもリアルとファンタジーが入り混じったような、これまでにないタイプの作品になりそう。芸術性に振りすぎるとドラマとしては失敗しそうだが、阿部寛のキャラクターが補正してくれると思う。それに、山口智子も『ロンバケ』前はホームドラマの常連だったわけだし、小難しいテイストにはならないような気がする。フタを開けてみないと分からないという意味でも、期待度は今期ナンバー1。