ミュージカル「パジャマゲーム」の公開稽古&囲み取材会が30日、東京都内で行われ、出演者の北翔海莉、新納慎也、演出のトム・サザーランド、振付のニック・ウィンストンほかが出席した。
1954年にブロードウエーで初演され、55年にトニー賞を受賞した本作は、“7セント半の賃上げ”を望むパジャマ工場の労働者と、雇用者の闘いをコミカルに描いたラブコメディー。
仕事命の“ハンサム・ウーマン”ことベイブを演じる北翔は「オープニングからとてもワクワクする振り付けで、私たちも今から楽しみで仕方がない」と満面の笑み。北翔にとっては、本公演が宝塚退団後初の舞台出演となるが「連日、遊園地に行くような気分で稽古場に来ている」といい「素晴らしい共演者の方に恵まれてとても充実した毎日です」と目を輝かせた。
また、星組では男役トップスターだった北翔にとっては、これが初めての女性役。「初めは不安と緊張があった」そうだが「ベイブは芯のしっかりした、あまり女性、女性していない人物」ということもあり、「自然体で開放的にお芝居できる。気張っていない」と余裕も見せた。
そんなベイブと会った瞬間に恋に落ちるのが、新納演じる“イケメン工場長”ことシド。相対する立場の2人の恋には困難が待ち受けるが、新納は「(稽古で)日々、北翔海莉が“おんな”になっていくのをものすごい距離感で見ています」と笑わせた。
一方、スカートをはくのは実に「21年ぶり」だという北翔は「踊る場面があるのですが、(宝塚の)女役の人はこんなに大変な思いをしていたんだなって」と苦笑い。所作も改めて学んだそうで「今までにない経験が多くてすごく楽しいです」と声を弾ませた。
新納も久々の“イケメン役”に「一応、セリフだとわかっていても『今度の工場長かっこいいよね』と言われると、だんだん気持ちがよくなってくる」とご満悦の様子。「こんなイケメン役は後にも先にも、もう来ない」とファンに舞台必見を呼び掛けていた。
舞台は、9月25日~10月15日に東京・日本青年館ホール、10月19日~29日、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演。