アニソンは流行がなくてオールジャンルなのが魅力

――石田さんは2002年から海外にも活動を幅を広げ、世界中でライブ活動をされています。海外と日本ではライブの雰囲気や熱量など、違いはあるのでしょうか。

石田:かなり先駆け的に海外のアニメコンベンションに参加させていただいていましたが、当時からアニメやアニソンが好きな人たちに国境はないなあと思っていました。海外のアニメコンベンションはほとんどが現地のアニメファンによるボランティアで、それが年々大きくなったりしています。そのパワーをいつも感じますね。

――海外ツアーでの印象的な出来事を教えてください。

石田:サイン会のときに、かなりマニアックなもの、たとえば8cmCDとか限定のBOX仕様のものとかを持って並んでくれる海外ファンがたくさんいたことですね。あとはライブでパラパラを踊っているときに、空手みたいな独自の動きで楽しんでいる人がいました(笑)。

――海外でも受け入れられている日本のアニメとアニソンですが、石田さんはアニメやアニソンのどこに魅力があると思いますか?

石田:わたし自身がドラゴンボールを毎週ドキドキワクワクしながら見ていたように、
誰でも子供の頃はアニメを見て育ったと思うんです。大人になってもハマれるアニメがあるのは嬉しいですよね。アニソンはいつ聴いても、アニメのシーンや当時のことを思い出せます。流行がなくてオールジャンルなのが魅力だと思います。

――現在、ご覧になっているアニメはありますか?

石田:今は『プリキュア』を見ていますね! がんばる女の子はステキです。あとは放送は終わりましたが、『ストライクウィッチーズ』。主題歌を歌わせていただいていますが、わたしも作品のファンです。これまたがんばる女の子ですね!

――これまで多数の作品に関わってこられましたが、特に印象深い作品はありますか?

石田:『ああっ 女神さまっ!』です。子供の頃に見ていたアニメって、OPとEDを同じ歌手が歌っていることがけっこうあったんですよ。それでわたしも、作品の最初と最後が自分の歌だったら……って夢見ていたんです。それが叶ったのがこの作品でした。しかも、どちらも作詞までさせていただきました!

――『ああっ 女神さまっ!』のOPとEDを両方歌って、さらに作詞もすると決まったときはどんなお気持ちでしたか?

石田:歌うことが決まったときはめちゃめちゃ嬉しかったです! 作詞の方は、こんな人気作品のOPとEDを作詞するなんて、すごい責任重大! と、かなりプレッシャーでした。でも監督から「歌う人が書いてほしい。石田さんならできます」と言っていただけて、すごく嬉しかったですね。

――今後、挑戦してみたいこと、将来の夢について教えてください。

石田:ストライクウィッチーズたちと飛びたい! ……ダメですか?(笑) 将来の夢は、やっぱり歌い続けることですね。いつまでも『乙女のポリシー』を色褪せないように歌っていきたいです。この業界には大先輩の方々がたくさんいらっしゃるので、20周年はまだまだ若手だと思っています。

――最後に、先輩シンガーと後輩シンガー、そしてファンの方々に向けてメッセージをお願いします。

石田:この20年はホントに、応援してくれる皆さんと、シンガーの仲間達に支えられてきたと思います。アニソンシンガーの先輩は皆さん気さくで、変わらない歌声で、そんな皆さんがいつもわたしの前を走ってくださっているおかげで、まだまだわたしもがんばれます。わたしも、そんな風に思われるシンガーになりたいなと思います。今回のライブツアーで、みなさんへ「ありがとう」をたくさん届けたいです!


デビューから20年、アニソン界のトップランナーとして走り続けてきた石田燿子。いまや後輩シンガーにとっては憧れの存在となった彼女だが、その言葉はどこまでも謙虚で、ファンや先輩シンガーへの感謝に満ちあふれていた。石田燿子のそんなところが、ファンを惹きつけてやまないのかもしれない。

デビュー20周年を記念したライブツアー、そしてベストアルバムの発売に先駆けて、石田燿子が9月11日(水)、ニコニコ生放送『アニメぴあちゃんねる』にゲスト出演する。こちらもお見逃しなく!

 

『アニメぴあちゃんねる』隔週水曜日にニコ生配信中!

 

やまだい・ゆうき 映画、漫画、ゲームなどエンターテインメント関連の記事を中心に執筆するフリーライター。飲料では特にコーヒーとカフェオレをこよなく愛しており、これまでに数百もの缶コーヒーの感想を記録している。ブログ