撮影:稲澤 朝博

『mellow』(メロウ)は、街でいちばんオシャレな花屋「mellow」と廃業寸前のラーメン屋を舞台に、さまざまな片想いの恋模様を優しくユーモラスに描いたピュアな恋愛群像劇。

田中圭が年齢や環境の違う複数の女性を魅了するモテモテの花屋の店主・夏目を演じていることでも話題の作品だが、彼に想いを寄せる木帆に扮した岡崎紗絵は、本作で交錯する片想いの恋やそれぞれの恋愛に対する考え方をどう見たのだろうか?

昨年のドラマ「パーフェクトワールド」で好演し、今クールのドラマ「アライブ」(毎週木曜日夜10時~フジテレビ系)の研修医役でも注目を集める彼女が、独自の恋愛観を語ってくれた。

――岡崎さんは、今泉力哉監督の『愛がなんだ』もお好きだそうですね。どんなところが好きなんですか?

「自分の恋愛を振り返って、何が正しいんだろう?っていうのをすごく考えさせられる映画で、登場人物の誰に共感するかで見え方が変わるから何回観ても楽しめる。

それぞれに違う恋愛の仕方が分かり易く描かれていたので、そこがとても面白かったんです」

――岡崎さんは誰の立場で観ました?

「ナカハラ(若葉竜也)くんです。共感できると言うか、頑張れ!っていちばん思える。彼も絶対に優しいし、優しいからこそ前に出られない。

そこが少しもどかしくて、応援したくなる男の子だったので、すごく好きでした」

『mellow』2020年1月17日(金)新宿バルト9・イオンシネマ シアタス調布 ほか全国公開 配給:関西テレビ放送 ポニーキャニオ©2020「mellow」製作委員会

『mellow』(メロウ)は本当に片想い合戦(笑)

――今回は、その今泉監督がオリジナル脚本を映画化した『mellow』(メロウ)でヒロインの木帆を演じられたわけですけど、脚本を最初に読んだときどう思いました?

「もう、本当に片想い合戦でしたね(笑)。みんな一方通行の恋のお話でしたけど、それにしても主人公の夏目さんはモテるな~ってすごく思いました(笑)」

――あのモテ方は納得いきましたか?

「そうですね。魅力的な男性だし、演じられた田中圭さんがとても優しい雰囲気をお持ちなので、台本を読んだときよりも、モテるだろうなって思いました」

『mellow』2020年1月17日(金)新宿バルト9・イオンシネマ シアタス調布 ほか全国公開 配給:関西テレビ放送 ポニーキャニオ©2020「mellow」製作委員会

“好き”という気持ちをただ伝えるのは、相手の気持ちを考えてないからエゴ?

――岡崎さんが演じられた木帆ちゃんは、亡くなった父親のラーメン屋を受け継いだ、自分の考えをしっかり持っている女性ですけど、彼女についてはどんな印象を持ちました?

「他人のこともちゃんと考えられる、自立した芯の強い女性だなという印象でした。でも、やっぱり考えさせられますよね。

“好き”という気持ちをただ伝えるのは、相手の気持ちを考えてないからエゴなんだって彼女は言うけれど、確かにそうだなと思って。

そう言い切れる、木帆ちゃんのような凛とした女性に私は憧れるし、演じていても、勉強になる。考えさせられる言葉がすごく多かったような気がします」

――これは恋愛観とは関係ないですけど、ラーメン屋を閉店することを告げる貼紙をしないのも、同情やそれに伴うその場だけの集客を嫌う彼女なりの考えによるものです。

「そうなんですよね。あそこも考えさせられました。

想いを寄せている夏目さんから『貼紙を貼った方がいいよ』って言われて、ちょっとそうかな~って考えるけれど、それでも『そんな同情はいらない』ってきっぱり言い切れるから木帆ちゃんは強いですよね。

自分を生きていると言うか、1本の道を歩いている感じがして、すごくいいなと思いました」

――その考え方が、先ほど言われた「イタリアに旅立つから、その前に自分の想いを伝えるとはいうのはエゴなんじゃないか」というセリフに繋がります。

「そうなんですよね。自分の気持ちだけ伝えて飛んで行っちゃったら、夏目さんが置いてきぼりになっちゃうでしょっていう意味なんでしょうけど、あの言葉には彼女の強さも感じますけど、優しさが残ります。

こういう、優しくて強い女性がやっぱりいちばん素敵ですね」