エターナルプロデューサーをジャニー喜多川、演出を滝沢秀明が手がける『滝沢歌舞伎ZERO 2021』が、4月8日(木)に開幕。これに先立ってゲネプロが行われ、初日前会見には主演を務めるSnow Manの9人が登壇した。

2006年に『滝沢演舞城』として誕生し、滝沢がプロデュース業に専念した19年に『滝沢歌舞伎ZERO』の名でSnow Manに受け継がれた本作。CDデビュー後、昨冬に公開された映画『滝沢歌舞伎ZERO 2020 The Movie』を経て初めての劇場公演となる。

第1部は「ひらりと桜」の歌唱でスタート。約300万枚の“青桜”の花びらが舞う中で、青と白の衣装に身を包んだSnow Manがオープニングを飾る。ピンクから青へのカラー変更について、岩本照は会見で「医療従事者の皆様に対する感謝とエールの想いを込めた」と明かした。続いて披露された新曲「One Heart」はしっとりとしたバラード。“僕らは一人じゃない”という前向きなメッセージが観客に贈られる。

その後は、歌・ダンス・殺陣など、身体能力の高さを活かしたSnow Manらしい演目が揃い踏み。中でも回転するメカ太鼓を中心に繰り広げられる“腹筋太鼓”のパフォーマンスは圧巻だ。「滝沢歌舞伎ZERO」に向けて自らの顔に白塗りと隈取りを施す“生化粧”のシーンでは、後輩のジャニーズJr.・IMPACTorsも躍動。初々しいトークや新曲「Wildfire」で先輩を盛り上げる。

芝居パートの第2部では「満月に散る鼠小僧~残した夢は『笑いあり、涙なし』~」が上演された。江戸の粋を感じさせる岡っ引き、しっかり者の町娘、残酷な悪党、頼りない兄弟に、とある“動物”──と9人それぞれに持ち味を発揮する見せ場が設けられている。

ゲネプロ後に行われた会見で、岩本は「このような状況で初日を迎えられることが本当に嬉しい」と挨拶。ラウールも「感激で泣きそうだった」と続き、笑顔を覗かせた。腹筋太鼓での苦労を問われると、メカ太鼓でのアクロバティックな動きが光る佐久間大介は「パネルが開く前にバチで互い(向井康二・目黒蓮)を鼓舞し合っている」と舞台裏を明かす。一方で、腹筋でなく股間を痛めたという深澤辰哉が「これまでやり方を間違っていた」というと、他のメンバーからすかさず「何年目よ?」とツッコミが入った。

記者のお気に入りシーンに自身のキューブフライングが挙がった宮舘涼太は「お目が高い!」といって会見場の笑いを誘い、雨や噴水に10トンの水を使用するダンスシーンについて渡辺翔太は「サウナ後の水風呂みたいで“ととのう”」とボケを炸裂。天気予報士の資格を持つ阿部亮平は、劇中のとあるシーンについて佐久間から「リハで“曇り”しか言わん」、向井から「なのに外めっちゃ晴れてるやん」とツッコまれていた。

公演は5月16日(日)まで、東京・新橋演舞場にて。その後、6月2日(水)〜27日(日)に愛知・御園座へ巡演する。

取材・文:岡山朋代