弁護士の重盛を演じた福山雅治

 映画『三度目の殺人』公開記念舞台あいさつが19日、東京都内で行われ、出演者の福山雅治と是枝裕和監督が出席した。

 館内中からの大歓声と拍手に迎えられ、上映後のステージに立った福山は「見終わった後ですよね? この映画を見終わってこういう感じのリアクションだとは思っていなかった。でもうれしいです」と戸惑いながらも笑顔であいさつした。

 『そして父になる』から4年、是枝監督とは2度目のタッグとなった本作では「変わったなと思ったのは、監督も僕も確実に年を取ったなと」としみじみ語り、16日にフジテレビ系列で放送された『そして~』を見たといい「僕も若かったけどリリー・フランキーさんが若かったですよね。ちょっとリリーさんの(老けの)進行スピードが早いかな」と笑わせた。

 3度目のタッグを期待されると「それは監督に」と委ねながらも、監督が手掛ける今後の作品には「その中の1本に、1本とは言わず何本でもと僕は思っています」と語った。

 是枝監督も「僕も思っていますよ。犯罪者をどこかで書きたいのもあるし、“すっごい悪いやつ”をやってほしい。企画のキャッチボールはやっているから、それが実現してくれればいいなと思っていますけど」と具体的なアイデアを明かした。

 本作では勝訴にこだわる弁護士・重盛を演じた福山も「うれしいですね、犯罪者ですか。すごい悪い人」とまんざらでもない様子。

 また、第74回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門へ選出され、現地で行われた公式上映について「終わってすぐ拍手がくる感じの映画じゃないと思っていたけど、終わってすぐスタンディングオベーションの拍手が始まったのはいい意味での驚きでした」と振り返った。