宮城天(川崎フロンターレ)  (c)KAWASAKI FRONTALE

川崎フロンターレはウズベキスタンでも負けなかった。それどころか勝ち続けた。7月11日・『AFCチャンピオンズリーグ2021』グループI最終戦へ川崎Fは前節から先発10人を入れ替えて臨み、若手主体の北京FCを圧倒。相手のシュートを1本に封じるとともに30本ものシュートの雨を降らし、4-0でグループステージを締め括った。

中2日の6連戦に夕方まで続く強烈な日差し、そして食事以外はホテルの自室に閉じこもり選手間の部屋の行き来も禁止された生活を3週間以上も強いられながら6戦全勝、27得点3失点という完ぺきなリザルトを残したのだ。デコボコのピッチに自分たちのサッカーを断念せざるを得ない試合もあったにもかかわらず、である。

鬼木達監督は選手たちを称えた。
「予選を突破した中での今日の戦いだったが、しっかりと勝って6連勝で終われたことをうれしく思う。ウズベキスタンで選手、スタッフ全員が一丸となって戦うことができた。非常にいいゲームで締め括れた」

さらに指揮官は4ゴールでは満足しない貪欲さも垣間見せた。
「常に勝ちを目指してやっている。チーム内での競争もあるし、日本に戻ってすぐにJリーグの試合もある。勝ったからと言って、モチベーションを切らしてしまうわけにはいかない。勝つことで次の勝ちを寄せられる、点が取れると思っている。欲を言えば、もっと点は取りたかった」

川崎Fデビュー戦で3ゴールに絡む活躍を見せたFW宮城天、実質2ゴールのMF小塚和季はこのようなコメントを残した。
宮城「とにかく自分の力を出してハードワークしようと心掛けた。まだまだ足りないものは多いが、最低限のことはできたのかなと感じている。ただ、ここで満足していたら先輩たちに追いつけない。今日がスタートラインではないが、日本に帰ってから自分でしっかり考えて練習に取り組んで、またチャンスをもらえるようがんばりたい」
小塚「個人的にはある程度自分の特徴は出せたかもしれないが、相手のプレーが少し緩かったところもある。トップレベルのチームが相手でも急所を突くようなプレーができるようにしたい。ただ、フロンターレで初得点ということで、ゴールを取れたのは素直にうれしい。ここからゴールやアシストをどんどんつけていきたい」

川崎Fは全勝突破を果たしながら、ラウンド16で同じく全勝でグループFを1位突破した前回王者・蔚山現代と対戦。しかもアウェイ一発勝負となる不運に見舞われた。だが、今の川崎Fならば、必ず乗り越えられるはずだ。本日帰国した川崎Fは休む間もなく7月17日(土)・IAIスタジアム日本平での『明治安田生命J1リーグ戦』第18節・清水エスパルス戦、7月21日(水)・フクダ電子アリーナでの『天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会』3回戦・ジェフユナイテッド千葉戦に備える。