アイドルの未来はどうなる? 初音ミクを自分のカラダで動かそう!
最後は、未来のアイドルシーンを展望するブース。まず登場するのは、全国のロコドル(ご当地アイドル)を集約した「全国ロコドル分布図」。日本地図上に分布されたロコドルは膨大な数にのぼっています。インターネットの発達により、地方にいながら世界を相手に勝負できる時代となっているんですね。現在、公式サイトではさらなる情報を収集中なので、あなたのイチ推しロコドルの情報を投稿してみては?
さらに未来のアイドル像のひとつとして登場する「バーチャルアイドル」の紹介では、ホリプロが仕掛けた伝説のバーチャルアイドル・伊達杏子(DK-95)さんのMVも放映されています。‘96年当時としては画期的な技術で、実写とCGが合成されたMVは見事! 色濃くただよう90年代特有のムードも一周まわってカッコいいなあ。この映像はかなりレアかもしれません。
ラストを飾るのは、未来のアイドル代表格・初音ミクの登場です。初音ミクユーザーにはおなじみのフリーCGムービー制作ツール『MikuMikuDance』のシステムを体感できます。
『MikuMikuDance』ではPC画面上で初音ミクを動かしますが、ここではモーションキャプチャーの技術を取り入れ、自分の動きにシンクロして画面上の初音ミクが動きます。
例えば髪をかきあげるしぐさをすれば、画面のミクもさらっと髪をかきあげる! 好きな楽曲の振り付けを覚えていけば、ミクと一緒にダンスする感覚を味わうことができます(自分はコマネチを連発したりしましたが、これは間違った使い方)。完全にバーチャルな存在である初音ミクを自分のカラダを使って動かしていると、2次元と3次元がまざっていくような不思議な感覚になりました。
結論としては、『メディア/アイドル ミュージアム』、すっごいおもしろかったです! 単純に体験型イベントとしてもクオリティ高いし、もちろんアイドルファンであれば絶対楽しめるだろうし、アカデミックにアイドルとメディアについて考察したいという人も大満足の情報量……と、ニッチに思えるテーマに反して、幅広い人たちが楽しめる工夫が随所に凝らされていました。
聞けば、冒頭のアイドル年表を親子で見ながら「お父さんはモー娘。だな」「あたしはももクロ!」なんて会話する親子の姿もあるとか。世代を超えて私たちに勇気を届けてくれるアイドルという存在の魅力を、メディアという切り口を加えて提示した『メディア/アイドル ミュージアム』、一見の価値アリです! 期間中は現役アイドルも登場する各種イベントも行われるので、スケジュールをチェックしてみてくださいね。
さて企画展はこれで終了なのですが、オマケとして映像ミュージアムの常設展もご紹介いたしましょう。いやこれ、オマケってレベルじゃなかったんです……!