「ヴィジュアル系バンドのライブにおける寸劇」は、少なくともわたしの知る限り、90年代の末くらいからあったはずで、だいたい世界観を作るためにシリアスな演劇風だったり、逆に笑いをとりに行ったりの二種類で、えんそくの茶番はどっちかと後者だと思われますが、わりといきあたりばったりというか……。
オチが行方不明になってしまうことも多々あって、今回も一応西遊記衣装ということで、天竺に向かうために旅をしているという設定で進んでいったはずなんですが、サポートギターを務める坪井さんと、ギターのクラオカさんによるデュエット『ししゃもキュウリ』を披露するも、なんだかよくわからない空気になっていき最終的に「予定と大幅に違いすぎる!」「このくだり、いる?」という、ぶうさんのツッコミでオチが付き、次の曲『鋼鉄のMACHIKO』に。
続いての『アンテナマン』はこちらの振り付け動画をみていただければわかると思うのですが、やっぱりフリが細かい!でもほぼ全員これをやるえんそくファンの皆さん(※通称園児)! 『アンテナマン』の一体感はいつ見てもすごいなと思う次第です。『ブルーハーツ』『TDL』『Dancers.』など、ミニアルバム『カミュの左手カフカの右手』からの楽曲が続きます。
MCを挟んで、『OKINAWA』『はたらくのりもの王』と続き、ミニアルバム同様『掌の上の街』で本編ラスト。
アンコール(掛け声は「ガンダーラ」でした。)は『ししゃもダンス』『ハイウェイ スター ラブ』ときて、シークレットトラック的な扱いのバラード『エンドロールの歌』が始まったかと思ったら、なぜか雷に打たれるぶうさん。そこから『イガトラ』に。最後まで「一筋縄ではいかないなー」と思わせられるライブでした。
ちなみにこのミニアルバム『カミュの左手カフカの右手』は右盤と左盤と二枚組という特殊な構成なのですが、このたびセカンドプレスが発売されるそうで、「後出し盤」として1枚のフル・アルバムとして生まれ変わるそうです。年が明けて2月には東名阪のワンマンライブも決まっているそうで、やっぱりこれを読んでもえんそくのおもしろさが3分の1も伝わっているとは思えないので、是非アルバムとライブに触れて欲しいですね!
続いては、写真満載! ワンマンライブの熱気がさらに伝わるフォトギャラリーをお届けします!