(C)代表撮影 (C)代表撮影

9月15日(水)に開場15周年を迎える天満天神繁昌亭で、8月30日より『繁昌亭15周年記念特別公演』が始まった。初日の昼寄席では、開演前に「花詩歌タカラヅカ」の桂あやめ、林家染雀、笑福亭生寿、笑福亭生喬、月亭天使が和装で「はなしか音頭」(踊り・作詞/桂あやめ)を華やかに舞い、上方落語協会会長の笑福亭仁智、副会長の桂米團治、15周年記念特別公演実行委員長の月亭遊方が「繁昌亭」と書かれた和傘で「見得切り」を決めて、15周年を寿いだ。

「天満天神繁昌亭」チケット情報

「本日はようこそ、天満天神バケモノ小屋へ」と開口一番に仁智。そして改めて「天満天神繁昌亭15周年、本当にありがとうございます。おかげさまであっという間の15年でした。かなり厳しいご時世でございますが、協会員が一致団結して皆様方に少しでも楽しんでいただける番組をお届けし、次の15年に向けて進めてまいりたいと思います」と挨拶した。

35日間にわたり開催される『繁昌亭15周年記念特別公演』。実行委員長の遊方は「このような大役を背負うことはもうないと思いますので、10月3日(日)の楽日まで頑張ります。よろしくお願いいたします!」と意気込んだ。

副会長の米團治も「昨日は宗助改め八十八の襲名披露で、仁智会長が大いに盛り上げてくださいました。その翌日に15周年と、非常にめでたい月間になりまして嬉しい限りです。仁智さんは本当に大変です。力不足ではありますが支えさせていただきたい」と語った。

8月30日からの「松鶴一門ウィーク」を皮切りに、「春團治・五郎兵衛一門ウィーク」「文枝一門ウィーク」「染丸監修 染丸ウィーク 染丸襲名三十周年記念公演」「米朝一門ウィーク 宗助改メ二代目八十八襲名披露公演」と各一門によるスペシャルな昼席を5週連続で展開し、9月13日(月)から19日(日)の夜席も趣向を凝らした落語会を連日開催、全42公演を繰り広げる。このラインアップに「各一門による協調と競演です!」と仁智、胸を張った。

期間中、ロビーでは写真展も開催。9月19日(日)まではこれまでの周年記念興行の模様を、20日(月)から10月3日(日)までは、繁昌亭スタッフが撮影した楽屋の様子などの写真が楽しめる。また、来場者全員に上方落語家系図が載った特別パンフレットと上方落語協会オリジナル手ぬぐいをプレゼント。そのうち、各回とも来場者中から20名に天神橋筋商店街1丁目から3丁目で買い物に使える金券1000円分(500円券2枚)のプレゼントもある。

天満天神繁昌亭は2006年に戦後60年ぶりに復活を遂げた上方落語唯一の寄席として開場して以来、大阪の新名所として定着。7月25日には来場者数が190万人台に達成、8月29日には19万4705人を記録した。

『繁昌亭15周年記念特別公演』は10月3日(日)まで開催。チケット発売中。

取材・文:岩本