旗手怜央(川崎フロンターレ) (c)J.LEAGUE

大きな勝利である。川崎フロンターレが2試合連続でアディショナルタイムに劇的決勝弾を叩き込み、勝点3を手繰り寄せた。

9月22日『明治安田生命J1リーグ』第32節・鹿島アントラーズ戦では83分にピッチへ入った山村和也がファーストタッチのヘッドで同点とすると、94分に同じく途中出場のMF宮城天が豪快な無回転ミドルを決めて2-1の逆転勝利。9月26日の第30節・湘南ベルマーレ戦も1点を追う展開に。後半開始から鬼木達監督は3枚代えを敢行するとともに左SBの旗手怜央をインサイドハーフへポジションチェンジ、ゴールへの圧力を高める。66分、右SB山根視来のクロスに旗手がヘッドで合わせて同点。94分には途中出場のMF家長昭博がピンポイントのクロスを放つとFW知念慶が足をつらせながらもヘディングシュートを決めた。これで川崎Fはリーグ4連勝。一時は勝点1差に迫ってきた2位・横浜F・マリノスに勝点9差をつけたのだ。9月27日のメディア対応に登場した旗手も次のように手応えを口にした。

「昨日の試合は、僕のボールロストから始まった失点だったので、何とか自分が流れを持っていきたいと思っていた。この2試合は引き分けに終わってもおかしくないゲームだったので、それを勝ち切ったのは優勝する上でも重要。前節の天だったり、今回の知念くんだったり、出場機会が多くなかった選手が取ったことはどこからでも点を取れるということなので、他チームにとって脅威になると思う」

旗手は同点ゴールをこのように振り返った。
「左SBをやっていた前半の時から自分が90分の内にインサイドハーフへ回る時間があると思っていたので、どこに穴があってどうすればゴールをできるか考えた。ミーティングで相手に高さがないことや守備でゴール前に戻り切れない時があると聞いていたので」

また旗手は戦線離脱中に『ACL』『JリーグYBCルヴァンカップ』に敗退したことで逆に吹っ切れたと明かした。
「自分がケガをしている間にふたつの大会がなくなった。ケガした責任もあるし、ケガしていなかったら違った結果だったかもと思う気持ちもある。でもまだ残りふたつの大会がある。逆に割り切れたという気持ちもある」

次のヴィッセル神戸戦へ向けてはこう語った。
「どの選手も代表を経験しているような選手。向こうもボールを握るチームだし、前の選手の個はすごいものがある。相手を警戒する面もあるが、昨日の試合でもそうだが、自分たちの思い描くサッカーをすれば勝つ可能性は高くなる。自分たちのサッカーができれば」

『明治安田J1』第28節・川崎F×神戸は9月29日(水)・等々力陸上競技場にてキックオフ。当日は川崎市水道100周年記念イベント「かわさき水まつり」を開催。選手たちは今夏限定「水ユニ」を着用して戦い、スタジアム内外でさまざまなイベントが行われる。チケットは予定枚数終了。試合の模様はDAZNにてライブ中継。