仲川輝人(横浜F・マリノス)  (C) J.LEAGUE

好ゲームの予感がプンプンする。『明治安田生命J1リーグ』第32節・横浜F・マリノス×北海道コンサドーレ札幌の話である。21勝6分4敗・勝点69の2位横浜FMと12勝6分13敗・勝点42の11位札幌。置かれた立場は異なるが、ともに攻撃サッカーに一家言持っている。

横浜FMは前節、嫌な流れを断ち切った。第29節はボールを保持しながらも名古屋グランパスのセットプレーからの波状攻撃と最終ラインでのミスを突かれて1-2。第30節の横浜ダービーではMF渡辺皓太が退場となった直後の77分にFW前田大然の逆転ゴールで2-1とするも、試合終了間際に横浜FCに同点弾を許した。10月1日・アウェイでの神奈川ダービーは出足の鋭さと運動量で勝る湘南ベルマーレに対して、横浜FMは後手に回る。リズムを変えたいケヴィン・マスカット監督は64分に3枚代えを敢行。ピッチに入った2分後に仲川輝人がいきなりゴールをお膳立てする。右サイドでのパス回しが相手に当たりルーズボールとなるも仲川はスピードを緩めずに奪取、右サイドを深くえぐりゴール前へラストパスを送ると前田が17点目をマーク。GK高丘陽平の好セーブもあり勝点3を獲得したのだった。

一方の札幌も前節、悪い流れを断った。9月は公式戦2勝4敗、無得点は4試合に及んだが、10月2日・敵地でガンバ大阪を5-1と粉砕した。5分に前線からのプレスでMF駒井善成がボールを奪うとそのままドリブルシュートで先制。その後はMFルーカス・フェルナンデスの技ありドリブルシュートにMF高嶺朋樹の無回転ミドル、後半早々にもMF金子拓郎の3か月半ぶりの得点、終盤には途中出場したFWドウグラス・オリヴェイラのとどめの一発とここ最近のうっ憤を晴らすゴールラッシュを見せたのだ。

リーグ戦の対戦成績を振り返ってみると、横浜FMが15勝1分3敗と圧倒。だが、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が就任した2018年以降の公式戦では6勝2分4敗といい勝負を展開している。札幌の狙い通りのマンツーマンにしてやられた6月の『JリーグYBCルヴァンカップ』プレーオフステージ第2戦1-3の敗退も記憶に新しいことだろう。

果たして主導権を握るとともに勝点を手にするのは横浜FMか、札幌か。『明治安田J1』第32節は10月16日(土)・日産スタジアムにてキックオフ。当該試合は1万人上限でチケットはすでに販売予定枚数に達したが、「ワクチン・検査パッケージ」のエリアとして約6000席を追加販売。10月3日までに2回目のワクチン接種を完了している方、またPCR検査陰性証明を提示できる方(10月13日以降に検体採取されたものが有効)が対象。チケットはチケットF・マリノス(Jリーグチケット)にて発売中。試合前にはアンバサダー・波戸康広、クラブシップ・キャプテン栗原勇蔵、かつて横浜FMに在籍し現在はコンサドーレ・リレーションズチーム・キャプテンを務める河合竜二によるレジェンドトークショーを実施。試合の模様はDAZN、NHK BS1にて生中継。