左から、春風亭一之輔、藤巻亮太 左から、春風亭一之輔、藤巻亮太

2020年10月に東京・昭和大学人見記念講堂で行われた『春風亭一之輔・藤巻亮太 二人会 ~芝浜と粉雪~』。好評を博したこの異色コラボレーションが師走の大阪に登場する。

「春風亭一之輔・藤巻亮太 二人会 ~芝浜と粉雪~」チケット情報

この公演は、ふたりのトークと、藤巻の歌唱、一之輔の落語という前半と、一之輔による人情噺『芝浜』の後に藤巻がヒット曲『粉雪』を歌うという後半の二部構成で展開。クライマックスでしんしんと雪が降る大みそかの夜を描いた『芝浜』の余韻がまだ残る会場に、藤巻の歌とギターによる『粉雪』がさらに彩りと深みを加え、またとない時間をもたらしてくれる。

ふたりはラジオ番組で出会った仲で、年齢も近く、藤巻が落語好きとあってすぐに意気投合。『芝浜と粉雪』のきっかけは、一之輔から藤巻を誘い、実現した。「藤巻さんはいろんな曲をお持ちだけど、『粉雪』は代名詞みたいな感じで。それを歌っていただくのであれば落語は何がいいかなって考えて。『芝浜』って人によって違うんだけど、大晦日に雪が降る場面を入れる演出があるので、それでいいかなと。当時は直接会って相談するということはできなかったんですけど、カチッとはまったなと思いました。僕も藤巻さんのライブを舞台袖で聞いていましたけど、やっぱりすごいですよね、改めて名曲だと思いました」(一之輔)

普段の一之輔は『芝浜』を口演する際には雪が降る演出は入れないという。この日も直前まで悩み、本番では降らせた。「なんか照れるというかね。悪い言葉でいうとクサイし、そこで降らせるというのは。『粉雪』とひっかけて降らしていると思われるんじゃないかという照れもあるし(笑)。でも、降らしてバチっと(『粉雪』と)はめちゃった方がエンタテインメントとしてはいいのかなと思ったんです」(一之輔)

同じ演目でも、会場や客層によって見せ方は違ってくる。それが古典落語の楽しみだと話す。「古典落語って、演目自体が自分のパートナーみたいな感じで。登場人物、時代背景、風俗とか、落語といろいろと相談して変えているような感じです。高座ではひとりですけど、演じているときは古典落語とダンスを踊っているような感じですね。“今日はこういうステップだったから、次はこうしよう”とか、緩急つけたりとか、やり方は毎日変わります」(一之輔)

『芝浜と粉雪』も、当日はどんな装いになるのか会場でぜひ確かめてほしい。「次は場所を変えて、大阪でできるのも嬉しい」と一之輔も楽しみにしている。

公演は12月10日(金)、サンケイホールブリーゼにて。チケットは発売中。

取材・文:岩本

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