
伊東純也は最終予選4試合連続ゴールよりもアシスト、そしてアシストよりもチームの勝利を喜んだ。2月1日・埼玉スタジアム2002で日本代表は『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選グループBで首位を走るサウジアラビア代表を2-0で下した。勝利を手繰り寄せる立役者となったのは、この日も伊東だった。
32分、右SB酒井宏樹がスペースへ縦パスを送ると伊東が反応。DFアリ・アルブライヒが巧みに身体を入れるも伊東は構わず加速し置き去りすると、マイナスのクロスを放った。中央のFW大迫勇也がスルーし、待ち受けた左アタッカー南野純也がトラップ。スライディングしてくるDFをかわして、冷静に左足を振り抜いたのだった。
後半早々5分には左SB長友佑都の横パスを受けると、伊東は相手の寄せも構わず豪快にシュートをズバリ。背番号14は日本代表に勝点3をもたらしたのだ。
試合後、伊東は先制のシーンと自らのゴールシーンをこのように振り返った。
「(酒井からのパスは)ちょっと長いかなと思ったが、うまく入れ替われた。サコ(大迫)くんと拓実が見えたので、決めてくれるだろうとマイナスに入れたら、うまく拓実が決めてくれた。
後半はCBに俺と拓実でどんどんプレッシャーをかけていこうと話していた。シュートは打たないと入らないので思い切って打とうと、ふかさずファーに打とうと。後半2点目を狙っていたので入ってよかった」
そして冒頭のようにゴールよりアシストを評価し、何よりもチームの勝利を喜んだ。
「あのシュートは個人的には半分ラッキー。ファーに思い切って打ったが、いいところへいってくれた。自分としてはクロスのアシストや1対1のところがよかった。
(最終予選4試合連続得点について)試合中はそんなことは考えていなかったし、チームが勝つために最善のことをしようと思っていたら、たまたまゴールができて、チームが勝ててよかった」
さらに日本の救世主は、控えに回ったチームメイトに感謝した。
「出ている選手がやるのはもちろん、練習からしっかりやってくれる選手がいてくれるからこそ。紅白戦で控え組の選手の力がすごくあって、そういうのが自分たちの力になっているかなと思う」
最後に伊東は次のオーストラリア戦ではなく、ベルギーリーグ・KRCヘンクでの試合を見据えた。
「まずチームに戻ってしっかり結果を出すということをやって、また代表に呼ばれたらそこでもまた結果を出したい」
『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選は残り2試合。日本代表は3月24日(木)にアウェイで豪州代表と対峙し、29日(火)に埼スタでベトナム代表を迎え撃つ。いよいよ次、7大会連続となる『W杯』出場を決める。