『デビーの幸せな毎日(原題:黛比的幸福生活)』

今年も、3月23日(土)~30日(土)まで第5回沖縄国際映画祭が沖縄県宜野湾市で開催されました。今年の映画祭のテーマは「Love and Peace(笑いと平和)」です。ラフ部門から9作品、ピース部門から11作品の計20作品が、沖縄国際映画祭のメインプログラム・コンペティションにノミネートされました。

写真中央が『デビーの幸せな毎日』主演女優のジェイド・チョウ氏

今回最も印象に残った作品は、観客大賞“Peace部門”の海人賞を受賞した台湾映画『デビーの幸せな毎日(原題:黛比的幸福生活)』です。最後は涙が止まりませんでした。

移民が多い台湾の、政府主導で発足された「《內人外人》新移民系列」という映画プロジェクトで、台湾に嫁いだ外国人女性をテーマにした映画が4部作あります。そのうちのひとつが、今回沖縄国際映画祭にて上映された『デビーの幸せな毎日(原題:黛比的幸福生活)』です。

台湾では、海外から台湾に嫁いだ女性が、約50万人もいるそうです。台湾の総人口の2%を占める割合で、それは年々増えてきているそうです。日本でも、国際結婚が増えていると聞きますよね。

本作品は、2012年の新北市映画芸術祭のオープニング作品に選ばれ、また、第47回電視金鐘獎(2012)では、テレビ映画シリーズ部門で最優秀作品賞、最優秀主演女優賞、最優秀照明デザイン賞を受賞した話題作です。

<あらすじ>
お酒、ギャンブルが大好きな上に喧嘩っ早く、日々トラブルが絶えない失業中である台湾人の夫と、肌の色が台湾人とは違うという理由でいじめられている(何歳くらいの、とかつけたほーがいいかも、幼い、とか)息子を持つ、「デビー」。デビーはインドネシアから台湾に嫁いで来て、コーヒー園で働いています。

そんなデビーのもとに、ある日インドネシアから、かつての恋人が訪れます。実はその元恋人は、デビーの息子の実父なのです。デビーは、息子にも夫にも、その事を秘密にしていたのでした。元恋人は、息子をインドネシアに連れて帰りたいとデビーに言います・・・