仮タイトルが「池袋サイバーの本気」っていう曲でした。
――「漁港さんと対バンしたい」、書いておきますね。そしてTYPE-B収録の『maria.』。Jin-Machineの曲の中には、ヴィジュアル系っぽい曲と歌詞にみせておいて実際は別のことを歌ってる……みたいなオチのある曲もあるじゃないですか。これは何かの比喩なんですか?
16:ヴィジュアル系あるあるとして「手首を切り裂く」ってフレーズがあるじゃないですか。手首切り裂きがちじゃないですか? 私も「手首切り裂く」って言いたいって思って。もともとこの曲がすごくヴィジュアル系っぽかったんで、それで手首を切り裂こうと思ったんです。つまりは固定観念です!
ひもり:この曲は完全にヴィジュアル系ですね。仮タイトルが「池袋サイバーの本気」っていう曲でした。あとは「ルイードK4の本気」っていう曲があってそれを合体させて……。
16:「K3」がその前にあったんだよ。
ひもり:こっちが「K4」かな?
木村:どっちでもいい。
ひもり:そういうヴィジュアル系のライブハウスでやってるバンドさんが得意としそうな曲調だったりサウンドだったり。これは上手くできたと思います。
――そしてTYPE-Cは……。
16:一番安いバージョンです。
――ある意味安さに見合った世界観の曲が入ってますね。『恋してせんべろ』『パチンコ イェーイ!!!』
ひもり:クズCDになってますね。
16:せんべろはクズじゃないよ~。
――私、不勉強ながら最近まで「せんべろ」という言葉を知らなくて、「1,000円でベロベロになれる安い居酒屋」という意味なんですね。たまたま先日知り合いの女子大生が「せんべろに行く男の人が少しやだ」という話をしていて、そこで知ったんですよ。
16:はぁ~~ん? じゃあそいつはどこに行きたいんだよ!
ひもり:歌詞にもあるけど、バルじゃない?
――「もっとお酒を楽しんでほしい」って言ってました。
16:お酒を楽しむ? 何言ってんだ! どういう意味? 俺楽しんでますけどね。
ひもり:なんで怒るの(笑)。
16:なんなんですか。バルとか! 間接照明! 木でできた床! そんなやつらに限って、雰囲気だけで椅子の座りごこちも悪いところに行くんですよ。ガヤガヤうるさいし。せんべろと何が違うんだ!
ひもり:確かに。
――(木でできた床……?)
16 :インテリアや雰囲気にお金払うよりも、せんべろだったら発泡剤のお皿でもちゃんとした生ウニがどーんと載ってて、日本酒がついてくるわけですよ。適当なグラスに入ってくるんですけど。それが1,000円ですよ。かたやバルに行ったら下手したらチャージだけでその金額取られますよ。バッカだと思わない? ……ってその大学生に伝えといてください!
――そういう人にこそ聴いてほしい曲ということですね。作曲は木村さん。
木村 もともと売れたい曲で作るつもりが、酒になり、せんべろになった。まあ…忘年会シーズンですし。
16:立ち飲みで忘年会! 斬新!
――この曲もメディアで使われたりするといいですね。
16:せんべろという文化を楽しく表現できている曲ですね。でも、曲は流行ってほしいですけど、せんべろ自体は流行ってほしくないんですよね。ゆっくり飲めなくなっちゃう(笑)。