2022年4月16日15時に、新東名高速道路(第二東海自動車道横浜名古屋線)の伊勢原大山IC~新秦野IC間が暫定2車線で開通した。開通区間は約13キロ。開通日にYahoo! MAPアプリは、この開通を反映したと通知し、新秦野ICそばの神奈川県立秦野戸川公園を目的地に設定すると、新東名高速を利用するルートが案内された。カーナビアプリの「Yahoo!カーナビ」も同様に地図とルートの情報を更新した。しかし、GoogleやAppleのマップアプリでは従来の東名高速・秦野中井IC経由など他のルートが案内され、予想到着時間に差が生じた。
NEXCO中日本が公式サイトで公開している資料によると、今回の新東名一部区間開通により、東京駅~県立秦野戸川公園への所要時間は116分から85分に短縮。今後、新東名の未開通区間(新御殿場IC~新秦野IC)や、新東名に接続する厚木秦野道路(国道246号バイパス)などが開通すれば利便性はさらに高まる見通し。
記者の自宅近くにも今年3月26日13時、鉄道と立体交差する跨線橋(こせんきょう)を含む幅員12~16mの都市計画道路(合計900m)が開通し、同時に鉄道と平面交差する踏切は通行止めとなった。しかし、開通から1カ月弱が経った執筆時点で、Googleマップ(アプリ・ウェブ)、Appleのマップアプリは開通した道路を正確に反映しておらず、目的地によっては通行できない踏切を通るルートを案内するなど、不完全な状態。新東名はいち早く対応したYahoo! MAP/Yahoo!カーナビも同様だ。
地元民なら現地案内看板で把握しているので問題はないが、数年ぶりに実家に自家用車で帰省しようとするドライバーは、GoogleやAppleのマップアプリが案内するルートと実際の道路状況のかい離に困惑するに違いない。もちろん、各オンライン地図サービスとも、利用者からの情報の訂正を受け付けており、例えばAndroid版Googleマップアプリでは「アカウント>ヘルプとフィードバック>地図の編集」から、iOS/iPad OSのマップアプリは「問題を報告」から道路の追加・修正といった要望を送信できる。
ここ3年ほど、スマートフォンのマップアプリ(主にGoogleマップ)をカーナビ代わりに使っているため、自動車がようやく通行できる程度の狭い道や、一般車両は入庫できない店舗関係者専用入り口に案内され、冷や汗をかいた経験が何度もある。新しい道路開通の影響で、自宅を出発地とするルート案内がほとんど役に立たなくなり、マップアプリ・カーナビアプリを過信してはならないと痛感した。車を運転する場合は、自治体の広報紙やサイト、有志の個人による道路開通情報Twitterなどを活用して、情報をアップデートしたほうが安全だろう。なお、冒頭で挙げた新東名の新規開通区間のルート情報に関しては、高速道路料金検索サイト「ドラぷら」の利用をおすすめしたい。
※本記事で取り上げたマップアプリのルート検索結果は執筆時点のものです。最新の情報は各アプリでご確認ください