アレックス・シャルク(浦和レッズ) (C)J.LEAGUE

正念場である。逆にチャンスでもある。浦和レッズにとって、重要な戦いが待っている。『030th Urawa Anniversary Week -ORIGINALS- Match of 3』と銘打ち、オリジナル10のクラブを埼玉スタジアム2002で迎え撃つホーム3連戦がラインナップされているのだ。2勝5分4敗の14位に甘んじる浦和としては前節完勝したサンフレッチェ広島、3位横浜F・マリノス、首位鹿島アントラーズとの3連戦は試練であり、好機でもある。

『AFCチャンピオンズリーグ』グループFを4勝1分1敗で切り抜けた浦和は見事2位突破。6試合で20得点と得点力不足を解消したかに思われたが、帰国後初戦の『明治安田生命J1リーグ』第12節・柏レイソル戦は0-0に終わった。

1点が遠かったが、ゴールの匂いは感じさせた。前半からボールを握り、右・馬渡和彰、左・明本考浩の両SBも高い位置をキープし、相手陣でゲームを進めた。『ACL』でコンビネーションを深めたFWアレックス・シャルクと右ウイングのダヴィド・モーベルグも何度か惜しいシーンを作った。終盤以降は『ACL』の疲れと柏のシステム変更によって形勢が逆転し、カウンター狙いにシフトしていったが、チャンスメイクはした。

4試合連続ドローとなったものの、リカルド・ロドリゲス監督は「全体的にいいゲームだった。いくつか作ったチャンスのどれかひとつでも決まっていれば。決定力のところは改善が必要だと思うが、チーム全体、選手全員がよく戦ってくれた」と前を向いた。フィニッシュの精度についても「ラストパスやシュートの改善点は今取り組んでいるところ。改善すべくトレーニングしている」と言及した。

対する広島も5戦勝ちなしと序盤は出遅れたが、4勝5敗3分の7位まで盛り返してきた。前節は会心のゲームを披露。前線の枚数を増やしたミヒャエル・スキッベ監督の策がズバリと当たり、鹿島を終始圧倒。3-0の完勝でJ1通算400勝をマークした。してやったりのスキッベ監督は試合後「今日はJリーグの中でもいいゲームをしたと思う。選手たちがどの面においてもトップレベルのパフォーマンスを見せてくれた。この勢いに乗ったまま次の浦和戦に向かっていきたい」と胸を張った。

リーグ戦の通算成績を振り返ると、浦和が32勝7分19敗と勝ち越し。直近5試合も負けなし、ここ10試合の戦績でも5勝3分2敗と相性のよさを誇っている。

果たして、浦和が勝負のホーム3連戦で浮上のキッカケを掴むのか、このままずるずると後退を余儀なくされるのか。5月13日(金)・広島、18日(水)・横浜F・マリノス、21日(土)・鹿島アントラーズと埼スタで対峙。チケット発売中。3試合ともDAZN、横浜FM戦と鹿島戦はテレ玉にて生中継。