隆の勝 (C)日本相撲協会
“荒れる春場所”どころの話ではない。“大荒れの夏場所”である。『三月場所』は新関脇・若隆景と前頭7枚目の元大関・高安による優勝決定戦となったが、中日では全勝ターンの高安を新大関・御嶽海、若隆景、琴ノ若が1敗で追っていた。
中日を迎えた『五月場所』ではすでに1敗が全滅。トップは2敗の玉鷲、隆の勝、碧山、佐田の海、一山本という平幕の5人。横綱・照ノ富士、大関・貴景勝、関脇・阿炎、1横綱2大関撃破の小結・大栄翔ら11人が3敗で続いている。
『五月場所』8日目、隆の勝が立ち合いでのもろ手突きから右のど輪で照ノ富士の上体を起こすと、もろ差しで一気に寄り切った。初の金星に隆の勝は「本当にうれしい。胸を借りるつもりで思い切り全力でいった」と笑顔を見せたが、星取争いでトップグループに入ったことについて問われると「そういう意識はない。星を意識したらいい相撲が取れないので、いつも通り集中していきたい」と一日一番を心掛けた。
一方、横綱の状態も気になる。先場所では右かかとのケガと左ひざの古傷によって6日目に休場を余儀なくされたが、今場所の取組を見ているとまだ万全とは言えない。
果たして、大混戦の優勝争いはこの後どのような結末を見るのか。両国国技館での『大相撲五月場所』は5月22日(日)に千秋楽を迎える。チケット発売中。
関連記事