5. 海をテーマにしたパークは世界中で日本だけ|18周年:TDSオープン
2001年9月4日に、総事業費約3,350億円(ホテルミラコスタを含む)をかけ、東京ディズニーシーがオープンしました。アメリカ本国はもちろん、フランスや香港にもディズニーパークは存在しますが、“海”をテーマにしたパークは世界でただ一つ日本にしか存在しません。
1990年頃から約10年ほど、東京ディズニーランドは年間入場者数1,600万人?1,700万人程度で推移していました。東京ディズニーシーがオープンすると、一気に2,000万人を突破、あっという間に2,500万人前後まで増えます。
東京ディズニーシーは、東京ディズニーランドと客を取り合う結果にならないよう、綿密にコンセプトを検討したと言われています。第2パーク構想を発表してから、事業概要を世の中に出すまで10年近く掛かっているのも、その現れでしょう。最終的に生まれたのが、日本人に合った“海”というテーマだったわけです。
6. 1日平均7万5000人のゲスト、9億円の売上|30周年現在
株式会社オリエンタルランドの2013年3月期決算概要によると、テーマパーク事業の売上高は3,298億円。単純に365日間で割ると、1日あたり約9億円です。1日の営業時間は最長で8:00?22:00の14時間なので、1時間あたりでは約6,500万円を売り上げる計算。
また入園者数は2,750万人で、同じく1日あたりにすると約7万5000人にもなります。ゲスト1人あたり3,860円のグッズを購入し、2,259円の飲食をするそうです。一家4人で行くと、約15,000円のお土産を買って、約9,000円の食事をする計算。実感ともおおよそ合っている気がします。
日本人は節約してでも良いものにお金を使う、とはよく言われます。それこそ「夢」にお金を払っている感覚でしょうか。
7. ハピネスの源はマニュアルの存在しない接客!
東京ディズニーリゾートと言えば、キャストの存在を抜きには語れません。オリエンタルランドのホームページによると、2012年3月31日時点で、約21,000人のキャストが働いています。うち正社員が10%、テーマパーク社員(契約社員)が4%、準社員(アルバイト)86%です。
実はキャストの接客業務にマニュアルは存在しません。アトラクション操作など、オペレーション上の規則はあるのですが、おもてなしという意味では、目の前にいるゲストが求める以上のサービスを提供できるように、それぞれが最善を尽くす自主性を重視しているそうです。
30周年の東京ディズニーリゾートを支えてきたと言っても過言ではないでしょう。
大人気の秘密はここにあり。
以上、7つのトリビアをお届けしました。私自身、記事を書くにあたっていくつか調べものをして、「へぇ~」と驚かされる事実がたくさんありました。特に、誘致実現までに約20年もかかっているのは、物心ついたときからTDLがあった身としては、何だか信じられない思いです。夢を持った人たちの粘り腰と、幸運が重なって、30周年の今があるんですね。
30周年を迎え、ますます人々に愛される東京ディズニーリゾート。その歴史からも、数字からも、キャストの存在からも、大人気の秘密がわかるような気がします。