ダヴィド・モーベルグ(浦和レッズ) (C)J.LEAGUE

この夏、パリ・サン=ジェルマンから刺激を受けるとともに、世界トップとの差を痛感させられた両軍の対決である。浦和レッズ×川崎フロンターレ。7月20日・国立競技場で川崎Fは善戦するもPSGの余裕を奪うまで至らず1-2で屈した。7月23日・埼玉スタジアム2002では浦和がPSGを上回るシュート14本を放ちながらも、0-3の完敗を喫した。世界最高峰のタレント集団から得た学びは浦和と川崎Fにとって確かな財産となったことだろう。

2週間ぶりに再開となる『明治安田生命J1リーグ』第23節は、後半戦を睨む上でも重要なゲームとなる。7戦ドローを含む9試合勝利なしと足踏みが続いた浦和は、6月以降は4勝2分と負けなし。第21節はFC東京を相手に主導権を握り、分厚い攻撃を見せた。31分にバックパスを奪ったFW松尾佑介が左サイドを深くえぐり、折り返しのパスをダヴィド・モーベルグが流し込むと、50分には伊藤敦樹がミドルシュートをズバリ。70分には相手ボールを奪った江坂任がモーベルグへ大きく展開、長い距離を走った江坂がもう一度ボールを受け、ラストパスを大久保智明がねじ込んだ。浦和は効果的に得点を積み重ねて3-0の完勝を収めた。

第22節・清水エスパルス戦ではモーベルグの折り返しを関根貴大がシュート、相手GK権田修一がはじいたボールを松尾が押し込み前半の内に先制すると、73分にはオウンゴールを誘い追加点。6分後にはスーパーなFKで1点返されるも、その後は清水の反撃を守り抜き2-1で連勝。浦和は6勝11分5敗・勝点29として、8位まで順位を上げてきた。

一方の川崎Fは第19節・セレッソ大阪戦でCB谷口彰悟の先制弾を守り切れず、終盤の猛攻に遭い1-2でシーズンダブルを許した。第18節・ジュビロ磐田戦の引き分けに続き、嫌な流れとなりつつあったが、指揮官不在の第21節・ガンバ大阪戦は4-0の大勝。6分CFレアンドロ・ダミアンの10試合ぶりゴールで先制。直後に相手に退場者が出ると数的有利を生かし、20分マルシーニョに30分脇坂泰斗、36分家長昭博と立て続けにゴールをマーク。GK東口順昭の好セーブがなければ、さらに点は入っていたことだろう。第20・22節と相手チームに新型コロナウイルス陽性者が複数出て2試合消化試合が少ない川崎Fだが、これで11勝4分5敗・勝点37の3位をキープしている。

リーグ戦の通算対戦成績を振り返ってみると川崎Fが15勝9分11敗の勝ち越し。ここ7試合は川崎Fが5勝2分と圧倒。さらに埼スタでは無失点の3連勝で合計10得点を量産している。

果たして、浦和が4年ぶりの勝利で上位進出の足掛かりにするのか、川崎Fが相性の良さを見せ付けるのか。『明治安田J1』第23節・浦和×川崎Fは7月30日(土)・埼玉スタジアム2002にてキックオフ。チケット発売中。試合の模様はDAZN、テレ玉にて生中継。