岩政大樹監督(鹿島アントラーズ) (C)J.LEAGUE

初黒星のショックはない。鹿島アントラーズは岩政大樹監督が指揮して3戦目となる『明治安田生命J1リーグ』第27節で川崎フロンターレに1-2で敗れたが、最後まで攻めの姿勢を見せた。8分PKと14分FKと立て続けに勿体ない失点を喫しても怯まず、両SBは高い位置をキープ。ふたつの失点に絡んだアンカーのディエゴ・ピトゥカも怖がらずにスピーディなボールが供給した。52分右MF樋口雄太のクロスをトップ下の仲間隼斗が頭ですらしてゴールネットを揺らすと、終盤には88分に投入したDFブエノを前線に置いてパワープレーへ。いつ何時でも攻撃スタイルを貫いてきた川崎Fがなりふり構わず5バックで耐え凌いだのだった。

試合後、岩政監督は「選手たちは申し分のない90分をした。負けたのは僕の責任です」とキッパリ。新指揮官は選手たちに「とにかく今日は続けること、今やろうとしていることを続けること。どんなスコアになっても、どんな状況になっても、相手がボールを回し続けても、続けることを求めた」ことを明かした。そして「川崎に上回られたが、これは数年前に鹿島が通った道。それまで川崎がいいサッカーをし、鹿島がコントロールして勝った構図を逆転されたが、ここからさらに時代をひっくり返す手応えを感じた。前後半を通じてそれを見せてくれた選手たちに感謝している」と手応えを口にした。

続いてピトゥカも「今日に関してはほぼ我々のゲームをやっていた。岩政監督になってから本当に変わった。僕が絡んだ失点場面が影響したが、それがなければビッグクラブとしての姿勢、振る舞いを見せられたと思う。(川崎Fとは)みなさんが思うほどの差はない」と敗戦の中にも自信を口にした。12勝8分7敗・勝点44の4位鹿島は再び3位浮上へ虎視眈々である。

対する浦和レッズとしても次節は大事なリスタートになる。浦和は『AFC チャンピオンズリーグ 2022』ノックアウトステージ・ラウンド16でジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)に5-0、準々決勝でBGパトゥム・ユナイテッド(タイ)を4-0、準決勝では全北現代モータースFCに延長2-2の末PK戦3-1で下し、決勝の進出を決めた。8勝11分6敗・勝点35の9位ながら上位進出を諦めていない浦和にとって、これからも負けられない戦いが続く。

直接対決の通算成績では鹿島が33勝11分19敗とリードするも、直近5試合の成績では2勝1分2敗の五分の星となっている。5月の第14節も1-1に終わった。

果たして、勝点3を積み重ねるのは鹿島か、浦和か。『明治安田J1』第28節・鹿島×浦和は9月3日(土)・県立カシマサッカースタジアムにてキックオフ。当日は「メルカリスペシャルマッチ」として開催。来場先着2万名に「はじメルカリGIFT」「オリジナルクリアファイル」 をプレゼント。チケットは鹿チケ(Jリーグチケット)にて発売中。試合の模様はDAZNにて生中継。