
横浜F・マリノスの3年ぶりリーグ制覇か、川崎フロンターレの大逆転3連覇か。泣いても笑っても、残り90分間である。11月5日(土)・『明治安田生命J1リーグ』第34節で両軍とも敵地に乗り込む。横浜FMはノエビアスタジアム神戸でヴィッセル神戸と対峙し、川崎Fは味の素スタジアムでFC東京との多摩川クラシコに臨むのだ。
2位川崎Fに勝点2差を付ける横浜FMは目の前の試合に勝てば、シャーレに手が届く。もし勝点で並ばれても、得失点差で11ものリードを築いている。それでも横浜FMは勝利のみを目指すことだろう。何と言っても神戸戦はリベンジマッチでもある。選手、コーチングスタッフは2か月半前の悔しい敗戦を忘れてはいない。8月18日『AFCチャンピオンズリーグ』ラウンド16で横浜FMは神戸に2-3の力負けしたのだった。コンパクトな4-4-2の陣形を保った神戸が好守にハードワーク。さらに神戸のサイドを幅広く使った攻撃に後手に回った。試合後、ボランチ喜田拓也主将は「自分にもっとチームを導く力があれば結果は変わったと思うし、この結果になった責任は自分にあると思っている。逃げたくないし、もっと自分が力をつけないといけない。それが自分の果たすべき責任。どれだけ時間がかかっても、チームを救える男になりたい」と自らを責めた。
あれから2か月半、10月29日・浦和レッズに4-1で勝利し、連敗を止めるとともにホーム最終戦を白星で飾った喜田は「今、タイトルへの挑戦権を得た。僕らは間違いなくチャレンジャー。チームメートやチームスタッフ、絶対に彼らと取りたいし、絶対に僕らなら取れると信じている。最後、みんなでタイトルを取り切ることで、みなさんを正真正銘の日本一のサポーターにしたい」と誓った。
一方、川崎Fも奇跡の大逆転を諦めていない。神戸との前節では1-1で重苦しい空気が漂い出した終盤84分に家長昭博がPKをきっちり決めて3連勝。最終節に望みをつなげたCB谷口彰悟主将は「僕らにできることは勝つことだけ。『優勝するんだ』という雰囲気を持ちながら戦いたいし、そのためにはファン・サポーターのサポートが必要。みんなを巻き込み、何かを起こせるように準備をしていきたい」とキッパリ。
対する神戸もFC東京も、ホームで歓喜の瞬間を見せ付けられるのは真っ平御免である。果たして、3年ぶりに最終節までもつれた優勝争いはどんな結末を見るのか。11月5日(土)『明治安田J1』第34節・神戸×横浜FMの試合の模様はDAZN、NHK総合、FC東京×川崎FはDAZN、TOKYO MX、NHK BS1にて生中継。