ドウェイン・ジョンソン主演のDC最新作は、世界を救わない“最恐”のアンチヒーローが大暴れするアクション超大作『ブラックアダム』(12月2日(金)公開)だ。
5千年の眠りから覚めたブラックアダムが、“規格外のパワー”を振りかざして大暴れ。そんなルール無用でやりたい放題のブラックアダムの前に、彼を危険視するスーパーヒーローチームJSAが立ちはだかり、両者が激突する。
ヒールのプロレスラー“ザ・ロック”として人気を誇った後、ハリウッド俳優に転身したジョンソン。本作では“規格外”なパワーを持ち、相手構わず、邪魔者をぶっ飛ばすアンチヒーローを演じているが、実は仕事熱心で真面目という“規格内”の素顔を持つ。
ジョンソンを学生時代から知るプロデューサーで、初主演作の『スコーピオン・キング』(02)から一緒に映画製作をしてきたハイラム・ガルシアはこう語る。
「ドウェインは、仕事に対して本当に真面目なんだ。そして『1.向上心、2.謙虚、3.家族思い、4.勉強熱心、5.地に足が着いていること』が、彼が世界中のファンに認められ、ハリウッドスターになれた理由だと思う」と。
ガルシアは、具体的に、「ドウェインとは何年も一緒に仕事をしているけど、常に僕たちを引っ張ってくれるリーダーであり、素晴らしい役者だ。彼の向上心は衰えることがなく、毎日が地球最後の日という感じで、いつも全力なんだ。そして、常に優しさと謙虚さを持っている。『いい人間であることが一番大切』というのが、彼の口癖だよ」と語り始めた。
続けて、「それから、本当に家族思いで、3人の娘さんと奥さんと過ごす時間を優先する。だからこそ、一緒に働いている私たちも家族のように大切に扱ってくれるんだ」と明かす。
そして、「彼の勉強熱心さは本当に尊敬するよ。過酷なスケジュールでの移動中に、スタッフたちが寝ている時でも、ドウェインは夜通し本を読んで勉強しているんだ。そして、どんなに大きな成功を収めても、彼は決しておごることなく、地に足が着いている“いいやつ”だ。世界中のファンは彼のことを身近に感じているだろうし、僕たちも彼と仕事をするのは最高だよ」と語った。
今でこそ、ハリウッドスターの一員となったジョンソンだが、意外にも苦労人としての一面を持つ。学生時代はアメリカンフットボールの選手だったが、いい成績が残せず、所持金がわずか7ドルということもあったという。プロレスラーとしてもすぐに人気者になったわけではなかった。
そうした苦い経験があるからこそ、スターになっても謙虚な姿勢を忘れずにいられるのだろう。そんなドウェイン・ジョンソンの活躍を、ぜひ劇場で見届けてほしい。
(構成・田中雄二)