「持病で入院したことがきっかけで、体力作りに励もうと思いジムに入会しました。
夫は怪我などを心配してくれたけど、お互いに年を取れば老老介護になることが目に見えているし、少しでも健康でいたくて。
夫の母親が老人ホームに入っており、その世話に趣味もあって忙しい夫とは、『自分のことは自分でしよう』と話し合って卒婚状態です。
別々に過ごす様子は近所の人にも伝わるだろうし、スポーツバッグを担いで家を出る私も変に思われるのかなと不安がありましたが、“味方”はそのご近所さんでした。
スーパーでばったり一緒になったその女性は3軒ほど隣にご夫婦で住んでおり、『最近ひとりで外出することが多くない?』と聞かれて正直に
『夫とは好きなことをして暮らすことを話し合いで決めていて』
と返したら、『あら、うちもよ!』と言われて驚きました。
『子どもが家を出た後まで夫の世話なんて、ねえ。やっと自由になれたのだから、別々でもいいでしょう』
そうあっけらかんと話す様子に勇気をもらいましたね。
それからは彼女の家に遊びに行く時間ができて、前より楽しくお付き合いができています。
家庭内別居みたいで近所の人との付き合いも変わるのかなと思っていたけど、こういうこともあるのだなと新鮮ですね」(49歳/教育)
卒婚は自分たちが納得した形であっても、外から見れば夫婦がバラバラなのはわかるもの。
そのせいでよからぬ噂を立てられるかも、と不安になりますが、ご近所さんにも同じ状態の人がいれば励ましあって過ごせますね。
自分と同じ選択をした「仲間」の存在は、孤独を避けるためにもつながりを大切にするお付き合いを心がけたいものです。