
欅坂46および櫻坂46の元メンバー・菅井友香が主演する舞台『新・幕末純情伝』が2023年1月28日(土)から東京・紀伊國屋ホールで上演される。
つかこうへい作の本作は、幕末の京都を舞台に、新撰組の沖田総司が実は女だったというユニークな着想のもと、1989年8月に幕を上げた。それ以降『熱海殺人事件』『飛龍伝』と並び、つかの代表的な作品として愛され、これまで幾度となく上演を重ねてきた。
今回、主人公の沖田総司を演じる菅井友香。『飛龍伝2020』で既につか作品を経験している菅井は「『飛龍伝』は自分にとって大きな経験になったので、今回またチャンスをいただけたことが嬉しくて、ありがたいです。グループ卒業後初めての舞台ということもあり、新たなスタートとして身が引き締まる思いです」と本作への意気込みを語る。
脚本を読んだ感想を尋ねると「一言でまとめるのは難しいのですが......脚本を読んで、幕末の激動の時代に、登場人物たちは必死に生きて、戦っていたのだなと感じることができました。胸を締め付けられるような切ないシーンもあり、それらをどうやって受け取っていただけるか、私自身もしっかりと稽古で確立させたいなと思います」。
沖田総司という人物については「剣術の優れた能力がある中、病におかされていたので、きっとご本人はいろいろと辛い思いをされていたのかなと。それでも、自分が仕えている人のために戦って......人気があるのがよく分かります。とても魅力的な方だなと思います」と話した。
菅井は、今年11月の東京ドーム公演をもってグループを卒業した。7年間の活動について「本当に楽しかったんですけど、大変だった時期もありました」と振り返る。「きつかったことや思うようにいかなかった経験、そのときに知った感情が、もしかしたらお芝居のヒントになるかもしれないなと今は思うんです。いろいろな経験ができて、感謝しかありません」。
11月29日で27歳になった。「やっぱりもう大人の年齢。芯がありつつも、周りの方々と協調して、意見を汲み取ることができる柔軟な女性を目指して、日々成長していきたいです」と語り、本作についても「つかさんの脚本を通じて、精一杯生きた方々の物語をしっかりお届けできるよう、また皆様に存分に浸っていただけるよう、私自身、作品と向き合って参りますので、楽しみに待っていてください」。
東京公演は2月12日(日)まで、神戸公演は2月17日(金)〜19日(日)まで。
取材・文・五月女菜穂