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 『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)をはじめ、メガヒット超大作によって次々とエンターテインメント史を塗り替えてきたマーベル・スタジオの社長ケビン・ファイギが「今までの映画と違い、新たな“アベンジャーズ”に直接つながる作品」と明言する、最新作『アントマン&ワスプ:クアントマニア』が、2月17日(金)から劇場公開される。

 本作の主人公は、アベンジャーズ史上“最も普通過ぎるヒーロー”として親しまれているアントマン。これまでアベンジャーズにおけるキーマンとして活躍してきたにもかかわらず、本作の予告ではファンの男の子にハイタッチするも気付かれず、コーヒーショップの店員からは「ありがとう、スパイダーマン!」と間違えられてしまうような、少しさえない男だ。

 ただ、ファンからは、そんなアントマンのユーモアあふれる一面が愛されており、アントマンを演じるポール・ラッドも「スコットは自分の知名度の低さを楽しんでいる」と言及。本作でもそんなアントマンの姿に期待が高まっている。

 初登場した『アントマン』(15)で、強盗仲間からの誘いに乗って豪邸に潜入し、そこで見つけたアントマン・スーツを着用したことによって、“アントマン”として活動することになったスコット・ラング。

 自由自在にサイズを変えて戦うアベンジャーズ史上“最小”のヒーローで、『~エンドゲーム』では量子世界を使ったタイムトリップの可能性に気付き、サノスとの最終決戦まで持ち込む大きな役割を果たした。

 そんな“ヒーローとしての活躍”もありながら、ファンからは「アントマンの魅力はやっぱり人間性なんだよな」、「アントマンのキャラと性格が好き!」など、“スコットの人間性”が愛されている。

 中でも、スコットのユニークな一面が特に多く描かれるのは、愛娘キャシーと過ごしている時間だ。

 『アントマン』では、キャシーの誕生日パーティーに顔を出すも、前科者で職にも就いてないことから元妻にあしらわれ、十分な時間を過ごすことができなかった。しかし、別れの際には娘に悲しい顔をさせることなく、面白い顔で笑わせるなどして父親らしさを見せた。

 また、『アントマン&ワスプ』(18)では、2年間の自宅軟禁中に、幼いキャシーを喜ばせるべく、家の中に巨大な滑り台を作るほか、トランプマジックまで習得。キャシーが帰る際には「来週は街で思いきり遊ぼう。アイスを吐くまで食べるぞ」と言いながら口からトランプを出して娘を笑顔にした。

 本作は、そんなユーモアあふれるアントマンが、あのサノスをも超えるとうわさされているマーベル史上最凶の敵・カーン(ジョナサン・メジャース)に家族と共に立ち向かう。

 アントマンを演じているラッドは「スコットは自分の知名度の低さを楽しんでいます。彼は自分の名声のレベルが好きなのです。でも、予告編を見ると彼はスパイダーマンと混同されているけどね」と語る。

 また、「前作から大きく変わったのも確かです。『アントマン&ワスプ』が終わってから、いろいろなことが起こった。そして今、スコットは『これからの人生、どこへ行こうか』と考えていると思う。彼はまだ娘と仲が良く、次の章を楽しみにしています。ただ、人生でもそうですが、その章は自分が期待するものとは違うものなのです。そして、あっという間に出来事の連鎖が起こり、かなり大きな物語に突き進むことになるのです」と明かした。

 カーンに立ち向かうも、アントマンは愛娘のキャシー(キャスリン・ニュートン)を人質に取られてしまい、“娘を救うには世界を犠牲にせざるを得ない”という究極の選択を迫られることに…。ファンからも愛されるユーモアあふれる人間性にも期待しつつ、人類の想像をはるかに超えた量子世界を舞台に繰り広げられる、アントマン“最後の戦い!?”を、ぜひ劇場で堪能してほしい。

(構成/田中雄二)