丸美屋食品ミュージカル『アニー』の製作発表会見が2月1日(水)、東京都内で行われた。コロナ禍では公演が中止になったり、1幕に短縮した形で上演したりと厳しい選択を強いられてきた『アニー』が、今回は困難を乗り越え、4年ぶりのフルバージョン上演となる。
タイトルロールのアニー役(Wキャスト)を演じるのは、深町ようこ(12)と西光里咲(10)。
この日の会見で、オーディションを勝ち抜き見事アニー役に決まったときの心境について、深町は「最初はすごくびっくりして、やるぞと気合が入った。そのあと、楽しみな気持ちと嬉しい気持ちがこみ上げてきて仕方がありませんでした」と笑顔で話す。2人はミュージカル『メリー・ポピンズ』(2022)で同じ役を演じていた経験があり、西光は「ようこちゃんが呼ばれたときは、自分はもうダメだったなと思った」と素直な心境を明かしつつ、「そのあとに自分が呼ばれて信じられなくて。こうして今アニーの衣装を着て、ここにいられることがとても幸せで、感謝の気持ちでいっぱいです」と語った。
これからどんなアニーを目指したいか問われると、深町は「初めて観にきてくださったお客様も、今まで観にきてくださったことがあるお客様も最後は笑顔で帰っていただけるような、素敵なアニーになりたい」と話し、西光は「そこにいるだけで空気がパッと明るくなるような、向日葵のようなアニーになりたい」と意気込んだ。
ウォーバックス役は、2017年度から21年度までの4年間同役を務め、2年ぶりに戻ってきた藤本隆宏。藤本は「2年ぶりということで改めて『アニー』という作品を見つめ直す機会ができた」と話す。昨年客席から『アニー』を観たことを振り返り、「とにかくキャストのみんなも素晴らしかったし、いかに素晴らしい作品であるかを改めて教えてもらった。客席では感動して泣いている方や笑っている方がいて、カーテンコールで涙を流して拍手をする姿も見た。初心にかえって、しっかり演じていかなくてはいけないと思う。その気持ちを大切に、精一杯2023年版アニーを作り上げていきたい」と熱弁した。
この日はそのほか、マルシア、笠松はる、財木琢磨、島ゆいかも登壇し、作品への思いを語った。東京公演は4月22日(土)〜5月8日(月)、新国立劇場 中劇場にて。チケットの一般発売は2月4日(土)10時スタート。松本、大阪、名古屋、新潟でも公演が予定されている。
取材・文・:五月女菜穂