女性ならではの怖さ、男性にはない価値観や考え方がある
――2曲目に収録されている『青空やめて』、赤の次は青と来ましたね。
一葵:今回のシングルは色をテーマにしているんです。まず『赤色』ができて、色に関連付けたいと考えて「青空ってうっとうしいな」という着想から発展していきました。
――ネガティブで卑屈な歌詞ですね。
一葵:そうですね。私生活に近いというか、口語的な印象でちょっとしたネガティブなことを題材にしています。
――その一方で曲調はパンキッシュですよね。サビのコーラスにも勢いがあって。ライブでの盛り上がりが見えてきそうな曲です。
亞ん:ライブ映えする曲、盛り上がる曲を皆で作った感はありますね。定番曲になっていいんじゃないかっていうくらい。
春:この曲はレコーディングするまでにできていた形があったんですけど、いざレコーディングに入ったらちょっと違うなというところが出てきたんですよね。もっとこうしたらいいなと思ったことも出てきて。だからレコーディング当日に構成やニュアンスを含めていろいろ変えてみたりしましたね。
――そういうことは多いんですか?
零夜:「こっちのほうが絶対いい」って思うメンバーがいたら、その意見に納得すれば全然変えますね。
――そして、最後は『濡烏』になります。
一葵:濡烏色という色があるんですね。
――これはストーリー仕立ての女性視点の歌詞になってます。ザアザアに女性視点の曲は結構ありますね。
一葵:たしかに結構書いてきていますね。
――女性視点だからこそ表現できるものがあるとお考えですか。
一葵:偏見もあるかもしれませんが、女性ならではの怖さや、男性にはない価値観や考え方があったりするというか、そういうイメージをしています。
僕の歌詞ってネガティブな歌詞というのは共通しているけど、主人公の設定は結構バラバラなんですよ。どれが特に好きということもなく、入り込んで楽しみながら書いています。
――役柄に入るような感じでしょうか。
一葵:そうですね。たまに自分自身の価値観が出てくることもあります。今回だと『赤色』がそうですね。
――そしてこの曲は不思議な構成ですね。Aメロから歪んだBメロへ。そしてまたAメロとBメロの後の、ひらけたメロディがサビでしょうか?
一葵:捉え方にもよりますよね。Aサビ・Aサビ・Cメロととれるかもしれない。
――なるほど。そしてまた最後はAメロに戻るのが面白いですね。
零夜:ひたすらループするリフが出来て、それが繰り返してるイメージが気持ちいいかなと。
――それが出口のない恋愛を表しているようで。
零夜:結果的にそうなりましたね(笑)。
春:こういう曲調だと、低いチューニングで重たいリフものにするパターンが多いと思うんですよ。あえてこのレギュラーのチューニングでやってみたんです。そこはすごく気に入っていますね。