2月28日(水)にニューシングル『赤色』をリリースするザアザア。
彼らをとりまく状況は、この半年足らずで大きく変わった。8月に結成からのメンバーであったドラマーのロ弍が脱退、そして9月には亞んの加入が発表された。
新体制初のシングル『アサガオが泣いてる』のリリースを控えた10月末には、移動中の高速道路上で接触事故に巻き込まれ、亞んが圧迫骨折という事態に見舞われる。
11月半ばには無事ステージに復帰し、現在はこれまで通り精力的にライブ活動を続けている。今回のシングルの表題曲である『赤色』は、事故という体験を経て感じた想いを楽曲に込めたという。「ウレぴあ総研」では約2年ぶりとなる、全員インタビュー。
死ぬことを身近に感じた、その経験からインスピレーションを受けた
――新体制になってからは「ウレぴあ総研」初のインタビューになります。大きなトピックスとしては、まずは亞んさんの加入ですよね。
一葵(Vo):前のメンバー(ロ弍)が脱退することが決まって、知り合いをあたって「誰かいないか」と紹介してもらったんです。
――脱退から加入までもかなり急な状況でしたよね。
亞ん(Dr):自分も少し悩んだんですけど、改めて曲を聴いて、やりたいな、やらせてくれという形になりました。
零夜(B):フィーリングですね。
――かなりタイトなスケジュールだったと思うのですが。
亞ん:なかなか大変でした。最初は「初めまして」なノリだったけど、やろうと決めたこと、スケジュールをこなすこと、毎日何時間もスタジオに入ることで、結果的にメンバーともすぐに馴染めたんで、タイトなのが逆に良かったのかもしれない。
――そして、10月末に移動中の高速道路上での事故など、ここ最近のザアザアの状況は、めまぐるしかったと思います。
春(G):色々ありすぎて……。前向きではあるんですけど、まだ自分自身が追いついてない。頭と身体が追いついていないという気はしますね。バンド活動というか、人生で考えても普通ここまでの経験はあまりないので。
零夜:色々あって結果的に気持ち的にも固まっていったというところはありますね。
――そういった気持ちの表明のような最新シングル『赤色』についてのお話を聞かせてください。
一葵:『アサガオが泣いてる』はメンバーの入れ替わりの心境を曲に昇華した形になるんですけど、『赤色』は事故のことを歌詞に……、そのままというわけじゃないですけど、そこからインスピレーションを受けたことをストーリーにしています。
――死生観のようなものが出ていますね。
一葵:事故を経験することによって、死ぬことを身近に感じたことはあったので。その経験がもとになってそういう雰囲気になっていますね。
――切実な感覚が出ている。今のザアザアにしか描けないことですね。楽曲も疾走感がある、ザアザアらしいナンバーに仕上がっています。
春:もともとは構成が違ったんですけど、そこからサビを頭にしようとか、色々あって形になった曲です。
零夜:最近ギターフレーズにしてもメロディにしても、出していって、「ちょっと足りんな」と誰かが言い出して「もっとこうかな」とどんどん作りあげていく感じが強まってきてるのかな。
――ザアザアはスタジオでジャムセッションから曲を作るタイプのバンドです。亞んさんは加入してから制作はすぐに馴染めましたか?
亞ん:これまでやったことはなかったんですけど、良い点としては曲に皆が関わることで曲への思い入れが全然違ってくるじゃないですか。そこはすごく良いですよね。曲ができた時の充実感は全然違いますし、僕は好きですね。