話を伺ったのは、茨城県つくば市・牛久沼のすぐ近くにある千勝神社の禰宜・千勝満彦さん

みなさん、神社は好きですか? ふだんそれほど足を運ぶ機会がなくても、神社の雰囲気は好きという方も多いですよね。日本人にとって身近な神社ではあるのですが、意外に知らないことが多いのも事実です。

今回は、茨城県つくば市・牛久沼のすぐ近くにある千勝神社の禰宜・千勝満彦さんに、神社の仕事について聞いてきました。宗教法人というと金満なイメージを持つ方もいるかもしれませんが、どうも神社はそうではないようです。

仕事量は多くプライベートは曖昧、給料は少なめ。それでも熱心に励むことができるのはなぜなのでしょうか?

 

20時間働くケースも!?

――一日の労働時間はどれくらいでしょうか?

「神社や、神職の立場によってまちまちですが、私の場合は平均すると12時間くらいですね。朝8時くらいに出てきて、早ければ18時には帰りますが、ちょっと長引くと21時や22時まで仕事をすることも多いので」

――けっこうガッツリ働くんですね。

「お正月が近づいてくると、20時間くらい働いているかもしれませんね」

――20時間ですか!?

「ええ。神社に泊まり込みになるので、そうすると仮眠の時間が1日4時間程度とか」

 

千勝神社の境内。かなりの広さだが、掃き清められていて、ゴミどころか、落ち葉一つ落ちていない。思えば神社は、いつ行っても綺麗な印象がある。掃除をする手間だけでもかなりのものだと想像できる

――ちなみに、神社には労働基準法は適用されますか?

「私の場合は、実家の自営業の役員という扱いになるので。もちろん、雇っている形になる通常の職員には適用されますよ。

ただ、例えば重要なお祭りは夜中にやったりするんですよ。そういうときは、定時の労働時間の概念は意味がなくなります。もちろんケースによって時間外手当が出たりはするんですが」