大ヒット映画『SUNNY』がこの夏、世界で初めて舞台化される。バブル経済絶頂期の1980年代と現代の日本を舞台に、学生時代と大人になった『SUNNY』メンバーが繰り広げる笑いと涙の青春物語。開幕を前にした2023年6月14日(水)、東京都内で製作発表会見が行われ、『SUNNY』と『ダンシング・ヒーロー』の2曲を披露。開幕の期待感が高まる中、出演者が見どころを語った。
奈美役の花總まりは「奈美が動かないと物語が始まらない。みんなを引っ張っていく役なので、大切に演じたい」と挨拶し、「こんなに出ずっぱりの役は初めて。みんなで練りに練っている最中だが、間違いなく期待を裏切らない。誰でも共感できる物語なので、お誘い合わせの上、観に来ていただけたら嬉しい」。ジュークボックスミュージカルに出演することについては「私はミュージカルへの出演が多く、気持ちをどう繋げるか、どう伝えるかを考えて歌ってきた。今回は単純に切り替えて歌っているが、どこかリンクしているのも楽しい。観ている人に懐かしさを感じてもらえると思うし、楽しくノれるような曲もある。曲がいいスパイスになっている」と語っていた。
千夏役の瀬奈じゅんは「花總さんと逆で、私はこんなにじっとしている役は初めて」と言い、「(高校時代を演じる)若者たちが本当に素晴らしく、若いエネルギーとパワーはすごいと思った。力をもらいながら(須藤)茉麻ちゃんと一緒に千夏を作りあげたい」と意気込む。青春時代の自分に伝えたいメッセージを尋ねると「今が青春だと思っているが、宝塚時代の自分には『そんなに生き急がなくていいよ』と言ってあげたい。やることに追われて、自分がやりたいことは後回しだったから、もう少し肩の力を抜いてもいい、と。でもそれが青春だったところもあるし、今すごく青春を謳歌してキラキラしている」。
そのほか、みどり役の小林綾子、桜役の馬場園梓、好恵役の佐藤仁美、高校時代の奈美役を演じる渡邉美穂、同じく高校時代の千夏役を演じる須藤茉麻、私立探偵役の片桐仁、脚本・演出の西田征史も登壇。
東京公演は6月26日(月)~7月5日(水)、東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)。大阪公演は7月9日(日)~13日(木)、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ。
取材・文:五月女菜穂