オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『ALTAR BOYZ』。2004年ニューヨークでの初演ののち、日本では2009年から公演を重ねてきたこの作品が、この夏GOLD、SPARK、 SAPPHIREの3チームに分かれての公演を敢行する。神と司祭に仕える美しき5人の男子たちがダンスボーカルグループを結成し、観客たちの魂を救おうとするという物語。歌もダンスもふんだんにある今作について、GOLDチームの大山真志、SPARKチームの鍵本輝、 SAPPHIREチームの中山優貴の3人に話を聞いた。

まず、過去の公演にも複数回出演している経験者の大山が今作の魅力を解説する。「もちろん役として、芝居で舞台に立っているんですが、同時に素の大山真志もいる気がする。それがこの作品の面白さ。キャストの個性がチームの個性になっていく作品だと思います」。
普段、3人組ダンスボーカルユニット・Leadで活動する鍵本は「3人では出せない、5人ならではのハーモニーの厚みを楽しみたいですね。自分なりにアレンジを加えるなどのチャレンジをしながら歌いたい」と歌のパートに意欲を見せる。
3つのチームの中でも、SAPPHIREは今回新たにつくられたチームで、キャストの5人全員が今作に初めて参加することとなる。中山は「お話をいただいたときの率直な感想は『めっちゃ大変そうだな』でした」と笑い、「歴史ある作品に関われることがうれしいです。僕らのチームは全員が初めて、真っ白な状態なので、何色にもなれることが強みだと思っています。他のチームとは違った色をどんどん出したい」と意気込みを話す。

経験者の大山は初参加となる鍵本、中山へのアドバイスとしてまず「必要なのは気合だけ!」と笑い、「あとはチームワークが命の作品なので、5人でコミュニケーションをとること」と話す。
このインタビューの前に演出の玉野和紀と顔を合わせたという3人。鍵本は「『新しいALTAR BOYZの時代が始まるな』と言われたことが残っています。僕らが新しい扉を開けるべきなんだなと身の引き締まる思いです」と今作に向けた思いを語り、中山も「新しいチームだからこそ、これまでの『ALTAR BOYZ』を大切にしながら、新しいアイデアをたくさん提示できたら」と改めて語った。

キャストと観客とが一緒に盛り上がる、ライブ感あふれる『ALTAR BOYZ』。この夏、その新しい歴史が刻まれる。

チケットは一般発売中。

取材・文:釣木文恵