モネやドガ、ルノアールら印象派の名画を、最新テクノロジーを使い映像で再現した没入体験型の展覧会『Immersive Museum OSAKA(イマーシブミュージアムオオサカ)』が9月6日(水)まで、大阪・堂島リバーフォーラムで開かれている。本展の公式アンバサダーを務めるタレント・女優の山之内すずのコメントを交えて紹介しよう。

「Immersive Museum OSAKA」チケット情報

まず、部屋の壁や床、あらゆる場所に印象派の名称のきっかけとなったモネの名画『印象・日の出』が現れる。水面がゆらゆら揺れ、船に乗ってたゆたうような感覚だ。山之内は「普通の美術館に行く時は、最初に説明文を読んで絵を見ますが、この展覧会は、館内に一歩入ったところから視界に入ってくるものがほかにはない。映像が揺れていたり、音があったり、没入感とはこういうことかと感じた。自分自身が作品の一部になったようです」と言う。本展ではモネを中心に印象派の8名の画家と約80点の作品を選定。作品群を8つのシーンに分け、それぞれテーマを設けている。

『印象派展』では、パリの19世紀の人々が見たであろう、印象派の展覧会を再現。モネが着物を着て扇子を持つ金髪の女性を描いた『ラ・ジャポネーズ』をはじめとする絵画が一堂に並び、一つひとつにスポットライトが当たっていく。絵画の細部まで大きく映し出されるので、ドガの『踊り子』ではダンサーの筋肉の筋までが見えるようだ。次に、一筆書きのペインティングを施しているように、鮮やかだったり淡かったりする色、色、色が会場全体を埋め尽くす。『印象派の技法』では、印象派の特徴でもある鮮やかな絵の具を分割し、スケールを変えてみせることで画家たちの制作過程を味わう気分になれる。「私は絵を描くのは苦手で、そのコンプレックスを克服している最中なんですが、学生時代に習った描き方と全然違う。もっと自由に描いていいんだと。色の使い方が画家によって違うので、自分の中の色彩感覚をゼロにしてもいいですね」と山之内も感嘆する。

日本でも多大な人気を誇るモネの代表作『睡蓮』では、淡い色の睡蓮の花びらが雲のように散ったり、足元にボワッと浮かんだり、クラゲのようにユラユラと揺れたりする。静止絵画では体験できない面白い感覚だ。山之内が「全編を通して30分ですが、気が付いたら時間が経ち、平衡感覚がなくなる不思議な感じを味わえました。おすすめの場所は壁際で、壁際の画面の真下に立つと絵画がグワーッと迫ってきて、真っすぐに立っていられないですよ」と教えてくれた。確かに、鑑賞後は足元が少しふらつき、自分がどこにいるのか分からなくなった。ぜひ、印象派の世界に飛び込んでみてほしい。

取材・文:米満ゆう子

Immersive Museum OSAKA × 天空美術館がコラボ
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天空美術館も見られる入場券一般-3000円
天空美術館も見られる入場券中高生-2000円(要学生証)