7月19日スコットランド三冠覇者との打ち合いを制した『2022明治安田生命J1リーグ』王者が4日後、ヨーロッパ王者を慌てさせた。『UEFAチャンピオンズリーグ』『プレミアリーグ』『FAカップ』のトレブル(三冠)マンチェスター・シティもさすがにヒヤリとしたことだろう。7月23日・国立競技場での『明治安田Jリーグワールドチャレンジ powered by docomo』で先制したのは横浜F・マリノスだった。
セルティックFCから2ゴールしたCFアンデルソン・ロペスがマンC戦でも先制弾をマーク。27分右ウイング水沼宏太のスルーパスを受けたA・ロペスはCBを振り切り右足からシュートを放つと、GKシュテファン・オルテガが好守。しかしこぼれ球に反応したA・ロペスがコースを探しながら今度は左足を振り抜いて見事ゴールを決めた。
10分後には左ウイングのエウベルの縦パスにA・ロペスがダイレクトパス、左前方の広大なスペースでボールを受けた左SB永戸勝也がゴール前にアーリークロスを送るとフリーで受けた右SB松原健が冷静にゴールネットを揺らした。これで6万1618人が沸き、マンCのスイッチが入った。40分にペナルティエリアでの小刻みなパス交換からCBジョン・ストーンズが逆襲の一撃を決めると、43分GK一森純からボールをかっさらいすぐさま同点に。前半を2-2で折り返した。
後半開始からマンCはフィールドプレーヤー10人を総入れ替え。ペップ・グアルディオラ監督は若きエースのアーリング・ハーランドをはじめ、ベルナルド・シウバやロドリなど、続々とタレントを投入。52分にハーランドが逆転弾を決め、72分ロドリの追加点で勝負ありと思われたが、横浜FMはこのまま終わらない。86分途中出場の井上健太がセルティック戦の2アシストに続き、今度は得点を叩き出した。粘る横浜FMに対してマンCも最後まで攻め手を緩めず、90+2分ハーランドのゴールで試合を締めたのだった。終わってみればマンCの5-3。ペップの「マリノスはトランジションが非常に良く、厳しい試合だった。ウインガーはスピードが速く、ストライカーも素晴らしかった」という言葉も決して外交辞令ではないだろう。
ケヴィン マスカット監督も「簡単な道を進む(守備的に戦う)こともできたが、自分たちのアイデンティティを持ってピッチに立った。とてもいい内容の試合だった」と胸を張りつつ、「今日の試合をただの親善試合と考えていない。リーグ戦の残り13試合に向けてどう学び、どう成長しないといけないか。どんな相手でも自分たちのサッカーをすること。この2試合でいろんな学びがあった。リーグ再開へ向けていい準備をしたい」と次戦を睨んだ。
横浜FMは8月6日(日)・埼玉スタジアムでの『明治安田J1』第22節・浦和レッズ戦、マンCは7月26日(水)・国立での『Audi Football Summit powered by docomo』バイエルン・ミュンヘン戦に臨む。チケット発売中。