明智小五郎、金田一耕助と並ぶ“日本三大名探偵”のひとりとされる神津恭介を主人公にした高木彬光の人気推理小説シリーズの一編を舞台化した『呪縛の家』の記者発表会が都内で開催され、主演の林一敬(ジャニーズJr.)をはじめ、濱田龍臣、手島麗央(ジャニーズJr.)、入山杏奈、内海光司、演出の野坂実が出席した。
世界の名作ミステリーを舞台化するプロジェクト「ノサカラボ」の一環として制作される本作。東大医学部法医学教室に所属する神津(林)と高校からの同級生である松下(濱田)のコンビが奥武蔵野の村を舞台に起こる連続殺人事件の謎に挑む。
二度目の舞台主演となる林は「吐きそうなほど緊張しています」と明かしつつ「今回は先輩(内海)も後輩(手島)もいますし、成長した姿を見せられたら」と意気込む。“天才”と称される神津だが、本人は「そんな役を僕がやっていいのか? という気持ちです。頭の回転の速さは(自身とは)真逆なので、演技でどう見せられるか…?」と語る。
そんな林に会見中、たびたびツッコミを入れていたのが先輩の内海。「(林に)セリフが多いし、大変だねと言ったら『僕は、一度覚えたら絶対に忘れないんで』と言っていました」と明かす。林は内海を「お父さんみたいな感じです。『パパ』と呼びたいくらい(笑)」と頼りにしていた。
神津の助手・松下を演じる濱田は「潤滑油のような役どころ。緊迫した事件の中で、ちょっと気が抜けるようなキャラクターになれば」と語る。林とはこの日が初対面だったが「面白い。リスとか小動物を見ている感じ(笑)」と語り、演出の野坂は2人のコンビについて「日本版のシャーロック・ホームズとワトソンになりうる」と期待を寄せていた。
入山はメキシコと日本の二拠点で活動をしており、この舞台のために帰国。片岡鶴太郎が演じる卜部舜斎の孫娘を演じるが「本当のおじいちゃんと孫みたいな関係性になれたらと思っています。(片岡に)『ヨガのお腹見せて』とか言って、仲良くなれたら」と語っていた。
本作の上演に合わせ、池袋で謎解きイベントが行われることになっており、この日は出演陣が謎解きに挑戦したが、ここで名推理を見せていたのは入山。林は“名探偵”ぶりを見せられず、内海から「探偵らしいことひとつもやってないじゃねーか(笑)!」とツッコミを浴びていた。
ノサカラボ 神津恭介シリーズ『呪縛の家』は8月26日(土)より東京、9月16日(土)より福岡、9月21日(木)より大阪にて上演。
取材・文:黒豆直樹