1987年の月組初演以降、度々再演されてきた大ヒットミュージカル『ME AND MY GIRL』。この人気作が宝塚歌劇星組公演として博多座に登場。ビル役およびジョン卿役を役替わりで演じる専科の水美舞斗と星組の暁千星、ヒロインのサリー役を演じる星組の舞空瞳に話を聞いた。
「ワクワクと不安が入り混じった気持ち」と言うのは、これが専科異動後の初舞台となる水美。本作品には2016年花組時代にジェラルドとランベス・クイーンの2役で出演したことがある。「星組にはパワフルなイメージがあります。星組の『ME AND MY GIRL』がどう仕上がっていくか楽しみ」と意気込む。
一方、月組配属時に初めて出演した作品ということで、暁にも特別な想いがあるそう。「当時はまだ舞台経験が少なく、ついていくのに必死という感じでした。今回はコメディの世界観を大切にしながら、ビルとジョン卿という2役を楽しみながら演じたいと思います」。
「ファンとして何回も見てきた作品に出演させていただけるなんて夢のよう」と語るのは舞空。水美とは共に花組に在籍していた時期があり、「再び共演させていただけるご縁を嬉しく思う」と笑顔。
1930年代のロンドンを舞台に、下町で育った名門貴族の跡継ぎである青年ウイリアム(ビル)が、一人前の紳士に成長するまでを、恋人サリーとの恋物語を絡めて描く物語。「見てハッピーになれる」(水美)、「人間味と愛に溢れた作品」(暁)、「思わず口ずさみたくなる曲が魅力的」(舞空)と3人が口をそろえる、とびきり明るくてハートフルなミュージカル。
「ビルは、サリーを一途に思い続ける愛情の深さと男気を兼ね備えた人物。明るさの中に切なさも秘めています。対するジョン卿は茶目っ気がありながら、どこまでもダンディ。互いに刺激や影響を与え合いながら、暁と一緒に深い役作りをしていきたい」(水美)。「遊び心を忘れない自由なビルの感性を、いかに表現できるかが一つの課題。一方、ジョン卿は男役として成長できる役。水美さんからも役づくりのアイデアや発想を学ばせて頂きたい」(暁)と、役替わりでの出演に意欲を見せる2人。「サリーは、明るい笑顔とまっすぐにビルを思う心が印象的な役。水美さんと暁さんが演じられるビルの気持ちを全身に感じながら、サリーとして生きたいです」と舞空も共演への抱負を続けた。
「一幕終わりの『ランベス・ウォーク』には、ぜひ一緒に参加してください!」と笑顔で締めくくった3人。とびきりハッピーな歌と踊りに酔いしれたい。
公演は10月9日(月・祝)~11月2日(木)博多座にて。チケットは8月19日(土)より発売開始。