錦木 (C)日本相撲協会
残念ながら、横綱・照ノ富士は休場となったが、新大関・豊昇龍とカド番の貴景勝と霧島の優勝争いに大栄翔、若元春、琴ノ若の次の大関取り争いなど、話題に事欠かない『大相撲 九月場所』。そんな中、33歳の新小結に注目せずにはいられない。錦木。初土俵から所要103場所での新三役は史上3番目のスロー出世である。
十両昇進まで9年間を費やした。新入幕後は幕内に定着したが、2020年『九月場所』で十両に落ちると、再入幕まで1年半かかった。昨年の『三月場所』から3場所連続で勝ち越し、前頭筆頭で迎えた『七月場所』では2日目に照ノ富士をすくい投げで倒すと、大関昇進を目指す三関脇を撃破。11日目には10勝1敗で優勝争いで単独首位に立った。その後は4連敗を喫したが、文句なしの殊勲賞。初めての三賞を受賞し、初めての2ケタ勝利を記録した。先場所の経験と反省を経て、また優勝争いをしたいという欲も生まれてきた。33歳の苦労人はいくつになっても成長できることを証明するつもりだ。
だが、場所前にアクシデントが発生した。9月2日・両国国技館で行われた横綱審議委員会の稽古総見のぶつかり稽古で右ふくらはぎを負傷したのだ。休場は回避されたが、今後一番一番相撲を取っていく中で右ふくらはぎの状況が気になる。
果たして、2場所連続で錦木は土俵を沸かすことはできるのか。錦木の初日の相手は38歳、幕内最年長の玉鷲である。2日目の相手には貴景勝が控える。『九月場所』は9月10日(日)~24日(日)・両国国技館にて開催。チケットは予定枚数終了。連日NHK総合、NHK BS4Kにて生中継。
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