『FIFA女子ワールドカップ2023』オーストラリア&ニュージーランド大会決勝から1か月、なでしこジャパンが『パリ五輪』へ再発進する。初優勝したスペインに唯一黒星を付けたのが日本である。グループステージ第3戦で日本のカウンターが面白いように決まり、4-0。続くラウンド16でもノルウェー相手に今大会初の失点で同点となるも、後半早々に相手のミスを清水梨紗が突き、81分に宮澤ひなたのゴールで突き放した。
3大会ぶり2度目となる『W杯』優勝も期待されたものの、準々決勝・スウェーデン戦では相手の堅い守備とシンプルに高さを生かした攻撃に1-2、なでしこはベスト8で涙を飲んだのだった。
次なるターゲットは来夏開催される『パリ五輪』である。アジア枠2枠を懸けた厳しい戦いは10月にアジア2次予選、来年2月に最終予選が幕開けとなる。そのリスタートの一戦となるのが、9月23日(土・祝)・北九州スタジアムでの『国際親善試合』アルゼンチン戦である。男子と異なり、女子アルゼンチンは強豪とは言えない。今夏の豪州&NZ大会でも1分2敗でGS敗退、『W杯』初勝利はならなかった。それでも『W杯2019』GS初戦では、日本を相手に引いて守ってスコアレスドローに持ち込んだ。
池田太監督は前日会見の席で、アルゼンチン戦の抱負をこのように語った。
「『W杯』では相手の対策に対応できる力が必要と感じた。チームとしてやれることを増やしたい。まったく新しいことにトライすると言うより、今までやれていることをさらに進化させるという考えで明日に向けて準備している」
指揮官はアルゼンチンを相手に2次予選を睨んだ戦い方を実践するつもりである。
「2次予選では首位で抜けるために1点でも多く得点を取るとか、ゲームコントロールも大事になってくる。我々が常に主導権を握るという狙いを持って試合に臨み、10月の予選に繋げていきたい」
なでしこジャパンのメンバーは次の通り。
【GK】1山下杏也加(I神戸)、21平尾知佳(新潟L)、18田中桃子(東京NB)
【FP】4熊谷紗希(ローマ)、8猶本光(浦和)、11田中美南(I神戸)、5三宅史織(I神戸)、2清水梨紗(ウェストハム)、17清家貴子(浦和)、19守屋都弥(I神戸)、14長谷川唯(マンチェスター・シティ)、6杉田妃和(ポートランド・ソーンズ)、16林穂之香(ウェストハム)、3南萌華(ローマ)、10長野風花(リバプール)、20三浦成美(ノースカロライナ・カレッジ)、9植木理子(ウェストハム)、7宮澤ひなた(マンチェスター・ユナイテッド)、22宝田沙織(リンシェーピング)、12高橋はな(浦和)、13遠藤純(エンジェル・シティ)、23石川璃音(浦和)、15藤野あおば(東京NB)
『国際親善試合』なでしこジャパン×アルゼンチン女子代表は9月23日(土・祝)・北九州スタジアムにてキックオフ。チケット発売中。試合の模様はテレビ朝日系列にて生中継。