ミュージカル『新テニスの王子様』The Third Stageが10日6日(金)からTOKYO DOME CITY HALLで開幕した。

人気漫画『テニスの王子様』でしのぎを削った強豪校のメンバーたちが、続編の『新テニスの王子様』ではU-17(アンダーセブンティーン)日本代表選手として共に世界の強敵に立ち向かう。シリーズ第3章となる本作では、ついに世界一をかけたU-17 WORLD CUP(アンダーセブンティーンワールドカップ)編に突入する。物語は主人公の越前リョーマ(今牧輝琉)がアメリカ代表、手塚国光(山田健登)がドイツ代表として出場するという波乱の幕開けから始まる。

見どころは国際色豊かなキャストたちだ。アメリカ、ドイツ、フランス各チームの個性がぶつかり合う。
一幕は日本代表による華やかなオープニング、それに続くアメリカ代表のポップで明るいナンバーが響きわたる。客席が明るい光に包まれるなか、黒いユニフォームのドイツ代表が現れると空気が一変した。厳格で威圧的なパワーを持つドイツ主将、ユルゲン・バリーサヴィチ・ボルク役をザック・コバヤシが眼光鋭く演じる。新天地で覚悟を決めた手塚国光役を演じる、山田健登の説得力ある歌唱もいい。

激しいテニスバトルを繰り広げながらも、それぞれの成長にフィーチャーした構成で、跡部景吾(高橋怜也)や幸村精市(藤田浩太朗)など完全無欠と思われたキャラクターの苦悩や葛藤が描かれる。
二幕のフランスチームとの対戦は、パリコレモデルさながらのパフォーマンスなど、コミカルな要素も取り入れながら展開する。越前リョーマがフランス代表の“王子様” プランス・ルドヴィック・シャルダール(DION)と対峙するシーンはファン必見なので、ぜひ劇場で楽しんでほしい。

ゲネプロ前の囲み取材では、今牧輝琉(越前リョーマ役)、佐々木 崇(平等院鳳凰役)、ザック・コバヤシ(ユルゲン・バリーサヴィチ・ボルク役)、山田健登(手塚国光役)、DION(プランス・ルドヴィック・シャルダール役)が登場。今牧は「約2年ぶりの『新テニミュ』に帰ってくることができて嬉しい。お客様には作品世界の一人になったつもりで観ていただきたい」と熱い想いを語った。

東京公演は10月15日(日)までTOKYO DOME CITY HALL。大阪公演は10月20日(金)~29日(日)までメルパルクホール大阪。東京凱旋公演は11月3日(金・祝)~11月12日(日)までTACHIKAWA STAGE GARDENで上演される。

(c)許斐 剛/集英社・新テニミュ製作委員会

取材・文:北島あや