10月16日、有明コロシアムの一角に設けられたVIPホスピタリティラウンジに集った50名弱の観客は特別な時間を過ごしたことだろう。すぐ目の前で錦織圭がテニス通として知られる俳優の石黒賢と軽妙なトークのラリーを繰り広げている。日本唯一のATPツアー公式戦『木下グループジャパンオープンテニスチャンピオンシップス2023』にVIPホスピタリティシートが初登場したのだ。
石黒「対戦したい若手は?」
錦織「(カルロス・)アルカラス。ものすごくパワフルでタッチ技術があり、観ていて楽しみな選手。あと(ホルガ・)ルーネや(ホベルト・)ホルカシュのようにビッグサーバーでフォアもある選手も」
石黒「ビッグ3(ノバク・ジョコビッチ、ラファエル・ナダル、ロジャー・フェデラー)とほかの選手の違いは何?」
錦織「200位くらいなら互角とは言わないが練習で全然やれると思う。(アンディー・)マレーを含めてトップは2・3セットの中で相手に無駄なポイントをやらない。堅実さと大事なポイントでライン上を狙う正確性がトップに行けば行くほどある」
石黒「テニスをやってよかったと思う点は?」
錦織「これだけコートを離れて一番何を欲しているかと言うと、センターコートに立ちたい。あの空気感がいとおしい」
石黒「昨日の会見で(ツアー下部の)チャレンジャーに出ると言っていたが」
錦織「10月下旬のオーストラリアでのATPチャレンジャー大会を予定しているが、回復が間に合わなければ、11月に日本で行われるチャレンジャー4大会(松山、兵庫、横浜、四日市)のどこかは出たい。可能であれば全部出たいけど、そこは体との相談もある」
スペシャルトークショーだけではない。ゆったりした時間が流れるVIPホスピタリティラウンジでは大型ビジョンで試合展開を確認しながら、「人参のヴルーテとダブルコンソメジュレ」と「帆立と海老の黄柚子胡椒タルタル」にはじまり、「季節野菜と江戸前ハーブのサラダ」「国際牛ホホ肉の赤ワイン煮込み」「ミニャルディーズ」と続く、コース料理が堪能できる。希望者は試合前の舞台裏が垣間見えるバックステージツアーや熱戦が繰り広げられた後のコートに降り立つこともできる。ネットに触れることはできないが、コート内に入って自撮りしたり、選手ベンチに座って写真撮影を頼んでもOK。
メインのゲーム観戦はコートエンドの最前列1~4列に配されたVIPホスピタリティシートで満喫。間近でパワフルなサーブやスリリングなラリーが展開されるとともに、大型ビジョンではリプレイやスコア、各種データもチェックできる。
『木下グループジャパンオープン』は10月22日(日)まで有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コートにて連日開催。10月18日(水)・ナイトセッションのトークショーには4大大会車いす部門通算50勝の国枝慎吾が登場。VIPホスピタリティシートを含む各チケットは発売中。