『天皇杯 JFA 第103回全日本サッカー選手権大会』準決勝からの連戦であり、『天皇杯』と『2023JリーグYBCルヴァンカップ』のファイナリスト同士の対戦でもある。『明治安田生命J1リーグ』第30節で川崎フロンターレがアビスパ福岡を迎え撃つ。
10月8日・等々力陸上競技場での『天皇杯』準決勝では開始早々のCKからCB山村和也のヘディング弾で川崎Fが先制し、40分にはCFレアンドロ・ダミアンがPKを蹴るもGK村上昌謙がストップ。すると2分後にCF山岸祐也の折り返しを2列目金森健志が合わせて福岡が同点に追い付き、前半アディショナルタイム(AT)にも決定機を作った。
後半に入ると、川崎Fがゴールを畳み掛ける。53分ボランチ橘田健人がクリアボールを左ボレーでとらえると、70分にはGKチョン・ソンリョンの素早いフィードにマルシーニョが反応。飛び出したGKの位置を確認した快足ウインガーは絶妙なループシュートをふわり。81分にはL・ダミアンがヘッドで試合を決めた。後半ATに1点返されるが、川崎Fが4-2で3年ぶりとなる決勝進出を決めたのだった。
10月18日のメディア対応で鬼木達監督は福岡との連戦について問われると?
「やりやすさもやりにくさもない。自分たちの良かったところをしっかり出すことが大事。福岡は『ルヴァンカップ』準決勝でしっかり断ち切っているので、勢いのあるチームであることに変わりない。ただ自分たちのホーム。ホームらしい試合をしたいし、勝ち切りたい」
さらにS級ライセンス講習でともに学んだ長谷部茂利監督へのリスペクトを口にした。
「年々積み上がっているという印象。守備の堅い、堅守からプラスアルファのところがいっぱい出てきている。前線のコンビネーションもそうだし、守備のラインコントロールも違いがある。頭のいい方、策士だし、尊敬している。S級で一緒にやった仲間であり、ドイツに一緒に行かせてもらった先輩でもある。今回『ルヴァンカップ』の決勝に行かれるし、現時点でリーグ戦でも自分たちよりも上にいる。自分たちが超えていかないといけない。一戦必勝で勝ちたい。アビスパが守備の堅いチームだという印象はどのチームもあると思う。そういうチームをしっかり崩して点を取りたい」
鬼木監督は9位に甘んじるリーグ戦でのスタンスを改めて口にした。
「ひとつでも順位を上げることが必要。残り試合全部勝てば上位に少しでも食い込んでいけるので、その考えは変わりない。タイトルに直結している『天皇杯』や『ACL』のメンバー構成を考えて、基準を超えてくれば試したりすることも」
果たして川崎Fが連勝で返り討ちにするのか、それとも福岡が『天皇杯』の借りをリーグ戦で返すのか。『明治安田J1』第30節・川崎F×福岡は10月20日(金)・等々力にてキックオフ。今節はビジター席を除く全席種のチケットを「おかし(菓子)なユニフォーム付きチケット」として販売。チケット発売中。試合の模様はDAZNにて生中継。