左から桂三扇、露の紫 左から桂三扇、露の紫

12月23日(土)から2024年2月25日(日)まで、大阪中之島美術館にて『決定版! 女性画家たちの大阪』が開催される。

決定版!女性画家たちの大阪/【開幕記念「桂三扇・露の紫 女性噺家の落語会」】イベント参加券付きチケット情報

約100年前の大阪では多くの女性日本画家が活躍した。大正元年(1912)に島成園(しま せいえん)が20歳で文展に入選すると、その成功に触発された木谷千種(きたに ちぐさ)や生田花朝(いくた かちょう)なども官展に入選を重ねる。

また、美人画や歴史風俗画に加えて、江戸時代から大阪に興隆した南画(文人画)の分野においても、河邊青蘭(かわべ せいらん)や融紅鸞(とおる こうらん)などが実力を発揮。成功を収めた女性画家は、自らの画業を追求するにとどまらず、後進の女性を育成するため画塾を開く。門下生たちも師に続いて公募展や塾展に挑み、大阪の女性画家の裾野はさらに広がった。当時の美術界は、東京と京都がその中枢を担い、制作者は男性が大多数を占めていたが、女性日本画家の活躍において大阪は他都市と遜色なく、その存在は近代大阪の文化における大きな特色のひとつとなった。

本展では、「島成園と浪華の女性画家」展(2006年)の開催を端緒とする調査研究に、近年の新たな成果を加えて、全国的にも注目を集めた50名を超える近代大阪の女性日本画家の活動を約150点の作品と関連資料で紹介する。

開催初日の12月23日(土)、開幕記念として女流の噺家、桂三扇、露の紫による落語イベントが開催される。高座で個性を発揮する女性噺家を通じて、当時の女性画家たちの生き方にも思いを馳せてほしい。

チケットは発売中。

■桂三扇 演目:「相部屋(桂三枝作)」
<コメント>
男性の多い職場では、女性同志の結束は固いです。
未婚既婚上司同僚部下と立場は違えど、みんな寄ればかしましく…女の悩みなど笑い飛ばして乗り越えていきたい!
働く女性にこの落語でエールをおくります。

■露の紫 演目:「転宅」
<コメント>
当時女性が一人で生き抜くのは大変で、正直、職も少なく男性に何らかで頼らざるを得なかったと思います。
しかし、自分の意思もあったはず。可愛げがあって、でもこれは譲らないという強さを持った女性。
そういうところを見て楽しんで頂きたいです。