採用活動も佳境を迎えています。もうかれこれ20年近く採用活動に従事していますが、とんでもない事をしでかす人か毎年必ずでます。
今回は今までに出会った、いや遭遇したトンデモ就活生の話をご紹介します。
そして、そのトンデモぶりを上回る親御さんも……。
ご先祖様は有名? 武将編
面接をしていると、「御社のTさんの友人です。Tさんに"是非受けてみなさい"と言われて応募しました。これが志望動機です」と、いけしゃあしゃあと言う人がいます。
こんな時人事はチッと聞こえないように舌打ちをして、「そうですか」と軽くあしらいます。そしてその後に、Tさんに「あまり安易に応募するように言わないでくれ。落ちたときに恨まれるよ」と注意喚起します。
世の中にはいろいろな人がいて、もう10年前ですが、いまでもAくん(Aは武将の名字)のあだ名で呼ばれる「不採用者」がいます。本名はあまり数多くない名字なので、差し控えますが、このAくんの自己PRがものすごく、今でも一言一言、鮮明に記憶しています。
A「私の名字見ていただけましたでしょうか。そうなんですよ。先祖はA○○という武将で、九州の○○地方を制覇した猛将です。ですから、御社の○○地方制覇の暁には、私は人脈がありますから大活躍間違いなしです」
面「し、しかしAさん。当社は九州に進出予定はありませんが」
A「あの信長も秀吉も、まさか九州侵略は考えていなかったでしょうから、大丈夫です。問題ありません!!!!」
Aさんの興奮は収まらず、面接官一同、早くこの面接終わらせたいという空気が流れました。
A「A家では正月に九州制覇の号令をかけるんですよ。すごいとおもいませんか?」
面「は……、そ、それはすごいですね。九州制覇ですか。実行するんですか?」
A「もちろん、機会があれば。もちろん武力では無理ですから、なにかで制覇します」
面「わかりました。がんばってください……」
もちろんAさんは不採用確定。親が○○をしていて~などを聞いたことはありますが、まさか400年前のご先祖様のご威光をPRされてもしかたないでしょう。と面接官一同、苦笑の連続の面接でした。
なお、このAさんは、自分がなぜ落ちたのか理由を聞かせろとのクレーマーになってしまいました。